「ひざの痛み」の恐ろしい真実…体重50kgなら、歩くだけでも100kg以上の負荷がかかっている

40歳を超えた頃から、ひざの痛みを訴える人が増えてきます。しかし「年齢のせいだから仕方ない」と甘く見てはいけません。ひざの痛みを我慢したり放っていたりすると、徐々に生活で不自由なことが生じ、最終的には「寝たきり」を余儀なくされる恐れすらあるのです。加齢に伴い劣化していく「ひざ」を守るには、どうすればよいのでしょうか。

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「ひざ」は人体で最も負担がかかる部位

全身には260~300個(数え方で異なる)の関節が存在するといわれています。これだけの数の関節を、私たちは日常的に動かして複雑な動きをしています。なかでも荷重関節と呼ばれる股関節(こかんせつ)、膝関節、足関節などは、長年にわたって体重を支えながら基本的な動作に重要な役割を果たしていますので、どうしても負荷がかかってしまいます。

 

特にひざは、足をまっすぐに伸ばしたり、深く折り曲げたりするなど、運動のときには激しい動きをするため、人体で最も強い力のかかる厳しい環境で働いている関節です。

 

立っているだけでも、体を安定させるために膝関節の周囲の筋肉が引き合い、大きな負荷がかかっています。単純に計算しても、体重の半分の重さを片方ずつの足で支えていることになります。それが、ふつうの速度で歩くときでも体重の2~3倍、階段を下りるときには約3.5倍、走っているときは4~5倍にまで負荷が大きくなります。ジャンプをすれば、さらに大きな衝撃を受けることはいうまでもありません。

ひざの痛みは「限界」のサイン

これほどの負荷を私たちは日常的にかけているわけですが、ひざは黙々とスムーズな動きをしてくれています。しかし加齢や厳しい運動などで酷使し続けた結果として現れるのがひざ痛なのです。いうなればひざ痛は、「もう限界。なんとかして!」とひざが発したSOSです。そうなると体重が増えることも、いかにひざに負担をかけるかが分かるのではないでしょうか。ですから「ひざ寿命」のチェックでも体重の増加が問題視され、肥満ぎみの人には減量が勧められるわけです(【⇒画像を見る:寝たきりリスクを早期発見!「ひざ寿命」のチェック】)。

 

例えば、体重50キロの女性が3キロ増えた場合、歩くと100~150キロだった負荷が106~159キロに、階段の上り下りでは175キロだった負荷が185.5キロに、走ると200~250だった負荷が212~265キロにも増加します。

 

このように大きな負担をかけ続けた結果、自覚症状が現れるようになるのです。ひざに症状が出れば痛くて動くのが億劫になり、運動量も減ってきます。これによりますます体重が増加する、という悪循環に陥ることは容易に想像がつきます。

 

けれども、体重が減れば症状も軽減するわけです。体重が1キロ減ると、歩くときにかかるひざへの負担は2~3キロ軽くなりますので減量はひざにとっても大事なことといえます。

健康なひざが「相当な負荷」に耐えられるワケ

膝関節は、大腿骨(だいたいこつ〔太ももの骨〕)という人体で一番大きな骨と脛骨(けいこつ〔スネの骨〕)、脛骨を支えている腓骨(ひこつ)、一般には「お皿」と呼ばれる膝蓋骨(しつがいこつ)が組み合わされ、その周囲を関節包(かんせつほう)という袋で包まれた構造をしています【図表】。

 

【図表】健康な膝関節

 

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そして、それぞれの骨が接触する部分は、直接ぶつかり合わないように関節軟骨という厚さ約3~4ミリの薄く滑らかで弾力性のある組織で覆われています。さらに、大腿骨と脛骨の間には、内側と外側にそれぞれ三日月状の半月板という線維軟骨があります。

 

これらの軟骨が、ひざにかかる衝撃を吸収するクッションの役目を果たし、また関節がスムーズに動くように働いています。ですから前項で述べたように、ひざには相当の力がかかっているにもかかわらず、なんとか耐えられているのです。

 

関節包は、骨と骨とを結びつける丈夫な外側の線維膜と、関節液(滑液〔かつえき〕ともいう)を分泌する滑膜(かつまく)細胞からなる滑膜という2つの膜でできています。関節液は、関節の動きを滑らかにし、摩擦が起きないようにする潤滑油の役目をしています。

 

それでも自然現象として、関節軟骨は膝関節を動かすたびに少しずつすり減っていきます。しかも、一度減った軟骨は元には戻らないのです。そのため、私たちは加齢とともにどんどんすり減っていく厚さ約3~4ミリの関節軟骨を大事に使っていかなければなりません。

靭帯と筋肉で「ひざを痛める動き」をコントロール

また、ひざは曲げたり伸ばしたり、深く折り曲げたりできますが、これらの動きをコントロールしているのは靭帯(じんたい)と腱(けん)です。膝関節の靭帯には、ひざが前後にズレるのを防ぐ前十字靭帯と後十字靭帯、ひざが左右にズレたり横に傾くのを防ぐ内側側副(ないそくそくふく)靭帯と外側側副(がいそくそくふく)靭帯の4本で補強されています。これによりひざが余分な動きをして痛まないように制限をかけて守っているわけです。腱は、筋肉の動きを骨に伝え、関節を動かす役割をしています。

 

そして、ひざの曲げ伸ばしを行っているのが筋肉です。ひざを伸ばすときには太ももの前側にある筋肉の集まりである大腿四頭筋(だいたいしとうきん)が働き、ひざを曲げるときには後ろ側にあるハムストリングといわれる筋肉の集まりが働いています。

 

こうして靭帯と筋肉が連動して膝関節の運動を支えていますので、筋力が衰えたり靭帯が切れたりすると、ひざの動きが制御されて不安定になってしまいます。

 

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「栄養補給」と「運動」がひざ寿命を伸ばす

骨には血管も神経も通っていますので、骨折すると痛いですし、血管からは修復に必要な栄養が運ばれてきますので、ちゃんと骨がくっついて元通りに治ります。けれども関節軟骨には血管も神経も通っていません。ですから軟骨がすり減っても痛みを感じませんし、元通りに再生することもありません。

 

そうはいっても生きている以上、軟骨にも栄養は必要です。では、どのようにして軟骨は栄養を補給しているのかというと、関節液といわれる水分から得ています。

 

関節包の内側に張りついている滑膜には血管が豊富なため、滑膜細胞が血液から関節液をつくって分泌しています。滑膜細胞は、新しい関節液をつくっているだけではなく、古くなった関節液の回収もして新陳代謝を行いながら関節液の量のバランスを保っています。

 

関節液は無色透明のネバネバした粘り気のある液体で、ヒアルロン酸やタンパク質が含まれています。ですからひざの治療や保護する目的として、よくヒアルロン酸が使用されるわけです。

 

通常、関節内には3mLほどの関節液が関節軟骨の表面を覆って栄養や酸素を供給したり、関節の動きをスムーズにするという大事な役割を果たしています。

 

軟骨は、スポンジのような組織で、コラーゲンやプロテオグリカンなどを主成分とする水分をたっぷり含んでいます。コラーゲンはタンパク質の一種で、軟骨が圧迫に耐えられる強度を与えています。プロテオグリカンは、糖とタンパク質が結合した糖タンパクといわれるもので、軟骨に弾力性と柔軟性を与えています。

 

ひざの曲げ伸ばしによって軟骨が圧迫されると、ギュッとスポンジを握ったときに水がしたたり落ちるように、軟骨に含まれるプロテオグリカンが表面にしみ出してきます。そして、圧迫がなくなると再び関節液を吸い込んで量のバランスを取っています。これを、ひざの曲げ伸ばしのたびに繰り返しています。

 

したがって、関節軟骨に栄養を供給し、関節液の量のバランスを取るためにもひざを動かすことが大切なのです。

 

 

松田 芳和

まつだ整形外科クリニック 院長

 

 

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まつだ整形外科クリニック 院長 

1994年、富山医科薬科大学(現富山大学)の医学部卒業。アメリカでの研修・留学を経験。

2006年には膝専門医が選ばれるJohn. Insallトラベリングフェローに、アジア・環太平洋代表として選出(当時日本人として2人目、世界では毎年4名)。

2007年には日本整形外科学会代表としても選出される(毎年1名)。

2010年に医療法人社団nagomi会を設立し、当法人の理事長を務めるとともに、日本整形外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本医師ジョガーズ連盟所属ランニングドクター、埼玉県ラグビー協会メディカル委員、一般社団法人健康スポーツ研究会会長など多くの役職に就く。

2020年からは城西大学薬学部客員教授に就任。国内外の学会発表、論文多数あり。

著者紹介

連載ひざ革命~最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

※本連載は、松田芳和氏の著書『ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

松田 芳和

幻冬舎メディアコンサルティング

ひざ痛の予防から再生医療まで。 人生100年時代を豊かに生きるための「ひざ寿命」の延ばし方を徹底解説。 昨今、「健康寿命」の重要性が問われています。 人生100年時代といわれて久しいですが、その生活の質を左右す…

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