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ハイテク株が41.9%以上のリターンを叩き出して牽引
新型コロナウイルス感染症が世界的大流行(パンデミック)となり、歴史的な波乱の年となった2020年――。しかし厳しい環境下でも、北欧で世界最大級ソブリン・ウェルス・ファンドを運営しているノルウェー銀行(中央銀行)傘下の投資管理部門(NBIM)は、ハイテク株投資などの寄与により、2桁のトータル・リターン(総収益率)をたたき出したようだ。
ノルウェー銀行投資管理部門(NBIM)が運用しているソブリン・ウェルス・ファンド「ノルウェー政府年金基金グローバル」は、2020年(12月31日時点)のリターンが10.9%、1兆700億クローネに達した(6月14日時点で1ノルウェー・クローネ=13円程度)。
リターンの詳細は、ベンチマーク指数の株式部分が11.7%、株式投資が12.1%、ベンチマーク指数の債券部分が6.8%、債券投資が7.5%、非上場不動産投資がマイナス0.1%だった。
2019年(ベンチマーク指数の株式部分25.7%、株式投資26.0%、ベンチマーク指数の債券部分7.4%、債券投資7.6%、非上場不動産投資6.8%、トータル・リターン20.0%)に比べると鈍化したものの、新型コロナウイルスの影響を勘案すれば健闘したと言えるだろう。
ノルウェー銀行投資管理部門(NBIM)が2021年2月25日に発表した2020年の年次報告によると、「新型コロナウイルス発生・感染拡大は、すべての人々に経済的な影響を及ぼした。パンデミックは、2020年1-3月期に金融市場に衝撃を与えたあと、4-6月期には急速に回復した。
2020年は高いボラティリティー(変動率)と業種によって非常に異なる変化をもたらした。世界経済成長は打撃を受けたものの、ファンドの株式投資は12.1%のリターンを達成した。特にハイテク株が41.9%以上のリターンとなり、力強く貢献した」という。
ノルウェー政府が1996年5月に初めてファンドへ資本を移管した後、2020年末までに合計で3兆920億クローネのリターンを受け取った。1998年1月1日から2020年末までで年率6.3%、累積6兆4270億クローネのリターンを生み出した。純年率リターンは4.4%だった。
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