職種、年収だけでなく年齢も重要なポイント
融資を受けるにあたり、もっとも心配なのが「審査に通るか」だと思います。実際に結果が出ないと何とも言えないところですが、「どんな人が審査に通りやすいか」という傾向はある程度見えています。
今回は、融資審査で重視されるであろうポイントをまとめてみましょう。
1.職種、年収
やはり、年収は重視されるポイントです。高ければいいというものではなく、毎月安定した給料が入ることが重要になります。ですので、会社員の方々はもちろん、公務員、医師、士業の方なども融資が出やすいです。長期にわたり月々の返済が発生しますから、金融機関としては安定収入がある方に安心感を抱くのでしょう。
あくまでも目安ですが、年収600万円以上が望ましいです。経済的に余力があれば、いざという時は給与を返済にあてることもできます。金融機関が重視しているのは「返済能力」ですから、やはり安定した職種に就いており、年収の高い方が有利だと考えられます。
逆に、収入が安定しない個人事業主の方や、中小企業の経営者の方は審査が厳しいです。三期分の決算書か確定申告などの提出を求められます。一期でも赤字や繰越損失がある場合は、審査に影響することも覚悟しておきましょう。
また、年齢も重要なポイントです。会社員として安定収入があっても、銀行で決まっている完済年齢までは融資期間になることが多いのです。例えば、52歳の方が融資を受けるとします。80歳が完済条件になっている場合は、本来30年の融資が可能でも、融資期間は最長28年になるのです。このことからも、より早く不動産投資を始める方が有利であるといえます。
2.貯蓄額
貯金額は、いざという時の「返済能力」の指標として重視されます。家賃収入からの返済が困難になり、さらに職を失ったとしても、貯金があれば支払うことはできるからです。もちろん、貯蓄は多い方が有利に働きます。「堅実」な印象も与えられますから、大きなプラス要素と考えていいでしょう。
収入が不安定でも個人資産があれば・・・
3.資産
個人資産は、預貯金だけではありません。株、証券、内容によっては保険も含みます。また、金融資産だけではなく、担保にできる不動産などを所有している場合も、評価の対象になります。とくに、個人事業主や中小企業の経営者は個人資産が重視されます。収入が不安定であっても、個人資産が潤沢にあれば融資を受けられる可能性が高いようです。
4.配偶者の資産
本人は個人資産を持っていなくても、配偶者が資産を持っていれば有利に働くこともあります。
これらのポイントは、金融機関が明確に提示しているものではありません。実際の融資審査は、さまざまな要素を照らし合わせて行われます。ですので、あくまでも参考程度に覚えておくといいでしょう。
実際には、貯蓄額がゼロでも融資を受けられた方もいらっしゃいます。それこそ、自己資金ゼロで融資をフル活用できることもあるのです。融資を受けることができれば、あなたの人生は一変します。「年収が低いから」「貯金がないから」と諦めず、粘り強く融資審査にチャレンジすることをお勧めします。