(写真はイメージです/PIXTA)

さまざまな会社で人事・戦略コンサルタントとして活躍してきた松本利明氏の書籍『「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方』(KADOKAWA)より一部を抜粋・編集し、新天地で活躍するために重要な「自分と会社(仕事)の相性」を知る方法について紹介します。

会社の経営理念を取り出して、自分との相性を診断する

「みんなで決める文化」(YES)

 

次に今書いた経営理念の項目のNOを書きます。反対の意味のキーワードを置けばOKです。

 

「みんなで決める文化」(YES)→「トップダウンはない」(NO)

 

最後に、「ゆえに、どんなことが実態でありそうか」を書きます。

 

「みんなで決める文化」(YES)→「トップダウンはない」(NO)→ゆえに「権限を与えてくれないのでは?(いちいち決済承認が必要では?)」、「みんなで決める分だけ意思決定のスピードが遅いのでは?」など、思いつくものを書き出していくと「ベンチャーと言うが、実は堅実なカルチャーなのではないか?」などと仮説が立ちます。

 

これを全ての項目で実施し、つじつまがあうように一本背骨が通っているか、矛盾がないかを精査します。

 

その上で、この判断軸で実際に意思決定が行われているかを聞けば、実態のカルチャーが見えてきます。確認する時は直球で質問するといいでしょう。直球を投げた時の相手のリアクションで噓か本当かがわかります。

 

組織のカルチャーはYES/NOの判断の積み重ねで生成されます。カルチャーになる判断は「瞬時」です。無意識レベルの判断基準なので空気になるのです。ゆえに、相手がYES/NOで判断しやすいように直球で投げるのです。

 

直球を投げてデッドボールになるのが懸念される時は、ひと工夫すれば大丈夫です。「ふと、思ったのですが……」と前置きすると角が立ちません。そして、一度ポジティブに解釈していることを伝えた上で聞くのです。

 

さらに、特に注意すべきは矛盾点です。「みんなで決める文化」なのに「イノベーション」も経営理念としてあったら、矛盾しているように見えるのでチェックが必要です。なぜなら、実態の真逆を目指す姿勢として経営理念にいれるケースがあるからです。

 

そういう会社が圧倒的なことを忘れないでください。

 

 

松本 俊明

人事・戦略コンサルタント
HRストラテジー代表
 

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