2度の造血幹細胞移植を経て、2019年春に復職を果たした私立学校の理科教員である向井健一郎氏の書籍『ボクは、笑顔でできている~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』より一部を抜粋・編集し、「白血病」の闘病生活について見ていきます。

抗がん剤投与…副作用の「口内炎」対策に有効なのは?

この部屋で手術まで過ごすのですが、移植直前の抗がん剤は副作用として「口内炎」が出やすいので、予防の薬を飲むことと投与の間に「氷を口のなかに入れてなめる」ということをしていました。

 

最初はひんやりとするだけですが、長く氷をなめていると口のなかが痛くなってきます。口内炎も痛いけど、氷も痛くてどっちが良いのかわからなくなります。でも、移植までには口内炎もできていなくて、とりあえず順調に経過していました。

 

12月8日、私の白血病治療の最終段階である「造血幹細胞移植」が行なわれました。「移植」といっても大がかりな手術をするわけではなく、ドナーさんからいただいた「造血幹細胞」を輸血のように血管を通して私の血液に注入するのが主な作業になります。

 

そうはいっても、一番大事な治療行程であり、また拒絶反応など何が起こるかわからないので、担当の医師がつきっきりで観ていてくれますし、心拍数や血液中の酸素濃度や呼吸回数など機械で細かく記録をとりながら進めていきます。

 

また、今回の「造血幹細胞」は当初の予定量よりも多かったので(多いことはよいことです)、午前の1時間(4パック輸注)と午後の1時間(4パック輸注)に分けて行われました。

 

こうして特に拒絶反応もなく、順調に無事に移植を終えることができました。あとは、2週間くらいかけて無事に定着してくれることを待つのみです。

「造血幹細胞移植」が行われてから1週間経過

「造血幹細胞移植」が行われてから1週間が経ちました。このころ、血液検査の結果は白血球・赤血球・血小板が過去最低の数値になっていました。これは、移植前の強い抗がん剤による影響で、移植治療のなかでは「当たり前に起こる反応」だそうです。

 

ただ、副作用である「強い吐き気」や「全身のだるさ」はこの1週間も続き、ほとんど毎日寝たきりの生活をしていました。

 

ほぼ毎日寝たきりの生活…(画像はイメージです/PIXTA)
ほぼ毎日寝たきりの生活…(画像はイメージです/PIXTA)

 

辛かったのは、吐き気がしてトイレに駆け込んでも、何も食べていないので口から出てくるのは少量の胃液のみだったことでした。

 

「何も食べてないのに吐きたくなるなんて! なんでや!(なぜか関西弁)」

 

こうして、移植した造血幹細胞の「生着」(私の骨髄のなかで正常に活動を開始すること)までは、この日から1週間ほどかかりましたが、いろいろな方々の応援をいただいてなんとか健康な体に戻れるよう頑張っていくことができました。ありがとうございました。

 

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ボクは、笑顔でできている~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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