2度の造血幹細胞移植を経て、2019年春に復職を果たした私立学校の理科教員である向井健一郎氏の書籍『ボクは、笑顔でできている~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』より一部を抜粋・編集し、「白血病」の闘病生活について見ていきます。

抗がん剤の副作用に苦しむ日々

治療再開から10日ほど経過し、ハロウィンのころから高熱(39.9℃)を出したり、口内炎や口唇ヘルペスを発症したりして、満足に食事ができなかったり、気分が悪くて寝たままの状態が三日間ぐらい続きました。徐々に良くなってきて、1週間くらいでほとんど回復しましたが、口の周りのヘルペスはまだカサブタができたままでした。

 

原因として考えられるのは、抗がん剤治療により白血球の量が減少し、体の抵抗力が弱まっているところに何らかの菌が入り込んだのと、口内炎・口唇ヘルペスが重なったことだと思われます。

 

抗生剤を投与し、白血球やその他の血球の量が回復するとともに、症状も治まり病状も回復していきました。一時は、熱も上がり、倦怠感や吐き気などがあり、味覚も感じられなくなって食欲がなくなるような状態でした。どうなることかと思いましたが、徐々に元に戻ってきたのでよかったです。

 

次第に体調も回復したところで、造血幹細胞移植へ向けた体の検査が始まり、血液検査と尿検査で血球などが正常に回復していることが確認されました。

 

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向井 健一郎

1958年東京都生まれ。私立学校の理科教員。大学卒業後に都内の私立学校での非常勤講師を経て、1984年から昭島市の啓明学園に勤務。1998年から北海道の立命館慶祥中高に転職し、理科だけでなく情報教育やSSHなどに取り組む。2014年に京都の立命館一貫教育部に配属。翌年の夏に「白血病」を発症し、京大病院での入院治療を開始。2017年4月に立命館中高に復職するも再発。2度の造血幹細胞移植を経て、2019年春に立命館一貫教育部に復職。

 

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ボクは、笑顔でできている~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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