(※写真はイメージです/PIXTA)

同じ貯蓄方法や節約方法を知っても、お金を「貯められる人」と「貯められない人」がいるといいます。その違いはどこにあるのでしょうか? 詳しく見ていきます。※本連載は、横山光昭氏の著書『長い老後のためのお金の基本』(筑摩書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

お金を貯められる人の特徴は「行動力」があること

「今からでも遅くありません。コツコツ貯金をしてください」と筆者はいろいろな人に言っています。話を聞いてすぐ実行してくれる方もいれば、聞いただけで、実行に移さない人もいます。

 

筆者はたくさんの方の相談に乗ってきて、世の中には「お金が貯められる人」と「貯められない人」がいるのだな、という思いを強くしています。

 

「お金が貯められる人」は老後の年金生活になっても、うまくやりくりして、楽しみのためのお金を上手に捻出しています。一方、「貯められない人」は、たくさんあったはずの老後資金でさえ、いつの間にかなくなってしまい、お金に困っています。「貯められる人」「貯められない人」、その違いはとてもシンプルです。

 

お金が貯められる人には、行動力があります。たとえば講演で「携帯の通信費を削るにはこんなやり方がありますよ」と言うと、すぐに行動に移します。「いい」と言われたことは即実行してみる。そして試してみて失敗したら、それを経験として積み重ねていきます。

 

発明王のエジソンは、失敗しても「うまくいかない方法を見つけただけだ」と言ったそうです。お金が貯められる人は、そうやって「うまくいかない方法」をいくつも見つけ、そうではない方法を探していくのです。

 

一方、お金が貯まらない人は、知識を得てもそれを行動に移しません。講演会に参加しても、「今日は面白い話が聞けたね」で終わってしまいます。実業家の堀江貴文さんがユーチューブで面白いことを言っていました。自分がビジネスのヒントや成功のコツを本に書いても、それを実践する人は1%か2%しかいないというのです。

 

結局、いい話を聞いても、知識として頭にいれておくだけで実行しない。「いつかやろう」と思っているのかもしれませんが、その「いつか」は永遠にやってきません。やらなければ、何も変わらないのです。お金が貯まらないのは、こんなふうに「いつか」が永遠にやってこない人のことです。

 

でも、面白いのはこんなふうに「お金が貯まらない人」でも、簡単に「お金が貯められる人」に変身できる点です。その方法とは、たとえ数百円でもいいので、お金を貯めるくせをつけることです。つまり小さな行動の第一歩を踏み出してみるのです。貯め始めると、必ず目に見える成果が出ます。

 

やればやっただけの効果が出る。それが実感できたとき、「貯められない人」はたいてい「貯められる人」に変身します。筆者はそういう人をたくさん見てきました。

 

この記事を読んでくださっているみなさんは、すでに行動するスタートラインに立っているわけですから、あとは実践あるのみ。「貯められる人」の特徴は行動力だということを思い出してください。

 

たとえば月々の光熱費をちょっと本気で見直す。そうすれば数百円は必ず浮かせます。その数百円を積み重ねていく感覚です。

 

筆者の知り合いは、頭の体操もかねて、お釣りに必ず500円玉が入るように支払いをし、そうして得た500円玉は空き缶の中に貯めておくようにしたそうです。空き缶がいっぱいになったら、郵便局に持っていって貯金する。それを5年間やっていたら、知らない間に100万円貯まった、と言っていました。たった数百円でもそれだけの効果が出ます。

 

仕事はいくら一生懸命やっても、必ず成果があるとは限りません。でも数百円でも貯めていけば、必ずお金は貯まっていきます。数字は裏切らない。お金が貯められるのはそれを実感している人です。

 

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長い老後のためのお金の基本

長い老後のためのお金の基本

横山 光昭

筑摩書房

「年金は70歳まで出なくなる? 」「定年後、1人2000万円は必要」「老後破産」「下流老人」等々、老後の生活の不安をあおる情報が飛び交っている。どれがフェイクで、どれが現実なのか? 定年後のビジネスマンの標準的な家計…

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