年金受給額、75歳での受取り開始なら「1.84倍」に…60歳以後の就労がもたらす大きなメリット

年金受給額、75歳での受取り開始なら「1.84倍」に…60歳以後の就労がもたらす大きなメリット

自身の公的年金の受給額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」である程度調べることが可能です。将来の年金受給見込み額が把握できれば、受給時期の判断やその他の資産形成のめどを立てることができます。ここでは、年金受給の前に知っておきたい基礎知識を解説します。※本記事は、大江加代氏の著書『「サラリーマン女子」、定年後に備える。 お金と暮らしと働き方』(日経BP)より一部を抜粋・再編集したものです。

50歳以上は「ねんきん定期便」で受給額が分かる

●配偶者がいる人は、申請すれば「加給年金」がもらえる場合も

 

「老後の収入」の柱はなんといっても、国からもらえる公的年金です。自分が受け取る年金額を確認してみましょう。

 

いまの年齢が50歳以上なら、毎年の誕生月に届く「ねんきん定期便」を見れば、簡単に確認できます。60歳まで現状の年収が継続すると想定した年金の見込み額が記載されています。受け取り開始を70歳まで繰り下げした場合の受給見込み額もぜひチェックしてみてください。(【画像】「ねんきん定期便」50歳以上はここをチェック

 

配偶者がいる場合は、夫婦2人分の額を合わせれば、老後に生活費として見込める公的年金の概算額を知ることができます。

 

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

また、厚生年金の被保険者期間が20年以上ある人は、年金の受け取り時に「配偶者が65歳未満で生計維持の関係にある」などの条件(下記参照)に合致しているか確認を。申請することによって年間約39万円が「加給年金」として上乗せされます

 

※18歳到達年度の末日までの間の子または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子がいる場合にも別途支給がある。
※18歳到達年度の末日までの間の子または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子がいる場合にも別途支給がある。

「ねんきんネット」なら公的年金を詳しく試算できる

●働き方に合わせて条件を変更できる!60歳以降も働く場合の試算もOK

 

50歳未満の人に届く「ねんきん定期便」の年金額は、60歳まで納付する保険料が加味されていません。これまでの納付実績のみで受取額が試算されているので非常に小さな額になっています。

 

将来の納付実績を含めた額を試算するには、日本年金機構の「ねんきんネット」を活用するのがおすすめです。

 

使ってみたい便利なサービスの一つが「年金見込額」の試算。働き方や今後の年収、受け取り開始年齢などの条件を自由に設定して、年金額が簡単に試算できます。若い世代だけでなく、50歳以上の加入者も「65歳まで働いて保険料を納付したら、もらえる公的年金はどれくらい増える?」など、シミュレーションしてみましょう。

 

他にも、「ねんきんネット」を使えば年金の加入期間や納付状況などがひと目で分かります。基礎年金番号とメールアドレスを登録すれば、誰でも利用することができるので、ぜひ活用を。

 

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*:「ねんきん定期便」に記載されている17ケタの番号。届いてから3ヵ月有効。アクセスキーがない場合は申請すると後日、日本年金機構からハガキでユーザーIDが届く

 

1966年生まれ、22歳から就労した場合のおおよその年金増加額。特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給、高年齢雇 用継続給付、在職老齢年金制度による年金の一部が減額あるいは支給停止、配偶者の年金や加給年金などは考慮していない。
1966年生まれ、22歳から就労した場合のおおよその年金増加額。特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給、高年齢雇用継続給付、在職老齢年金制度による年金の一部が減額あるいは支給停止、配偶者の年金や加給年金などは考慮していない。

 

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「サラリーマン女子」、定年後に備える。 お金と暮らしと働き方

「サラリーマン女子」、定年後に備える。 お金と暮らしと働き方

大江 加代

日経BP

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