商品先物取引の特徴としくみ…米価の変動を予測せよ
(1)売りから取引できる
商品先物取引は、今後、価格が上昇すると思った時には「買い」から、価格が下落すると思った時には「売り」から取引をスタートさせることが可能です。
そもそも商品先物取引とは「ある一定の商品を一定数量、あらかじめ定められた価格で将来の一定時期に受渡す」契約のことをいいます。加えて、その将来の期限が来る前までであれば、その契約と反対の売買を行い、売値と買値の差額を受渡しすることにより取引を終了させることができる、という特徴があります。
ちょっとわかりにくいと思いますので、具体例で説明しましょう。たとえば、米の価格上昇を予想し、1年後に秋田こまちを1俵あたり1万4000円で204俵買う契約を、今、行ったと仮定します。契約通りであれば、1年後の期限が到来した時に、代金285万6000円を支払い、秋田こまち204俵を受け取ることになります。
ただし、前述したように、商品先物取引の場合には、この1年後の期限到来前であれば、「買い」と反対の行為である「売り(=転売)」を行い、購入額と売却額の差額を受渡しすることにより取引を終了させることもできます。この時、転売価格が1俵あたり1万5000円だった場合には、差額20万4000円を受け取ることができるのです[図表1-1]。
「売り」から取引を開始する場合は全く逆になります。
たとえば、米の価格下落を予想し、1年後に秋田こまちを1俵あたり1万5000円で204俵売る契約を、今、行ったと仮定します。契約通りであれば、1年後の期限が到来した時に、秋田こまち204俵を渡し、現金306万円を受け取ることになります。
ただし、買いの場合と同じく、商品先物取引の場合、1年後の期限到来前までであれば、「売り」と反対の行為である「買い(=買戻し)」を行って取引を終了させることもできます。この時、買戻した価格が1俵あたり1万4000円であれば、差額20万4000円を受け取ることができるのです。[図表1-2]
つまり、商品先物取引とは、買う契約をした場合は将来の期限までに代金を、売る契約をした場合は将来の期限までに商品を用意すればいい取引なのです。現時点では商品も代金も必要ありません。そのため、「買い」からだけではなく、「売り」からも取引を始めることができるのです。
このように、商品先物取引の決済方法は、期日に代金とモノを授受する「受渡決済※1」と、買ったものは転売し、売ったものは買戻す「差金決済」があります。
※1受渡決済できない商品もあります。
ちなみに、「受渡決済」のうち、「買い」から取引を始め、商品を受け取ることにより決済することを「現受け」、反対に「売り」から取引を始め、商品を渡すことにより決済することを「現渡し」と呼びます。
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