日本の農家が「お米の先物取引」で「リスク回避」をしている謎

先物取引は、リスクの高い投資の方法で有名です。しかし、米にかかわる事業の方々は「リスクを回避するため」に、お米の商品先物市場を活用する場合があります。その理由を、三次理加氏の『お米の先物市場活用法』(時事通信出版局)より、一部編集・抜粋し、説明します。

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「お米」先物取引ってなに?メリットは?

商品先物取引というと、読者の皆様はどのようなイメージをお持ちでしょうか?

 

「身ぐるみはがされる」

 

「よくわからない」

 

「怖い」

 

「素人が手を出すものではない」

 

といったイメージを持つ方が多いのではないかと思います。そのようなイメージがある商品先物取引を、農業などの生産者や流通業者の方々が『経営のために』利用するということは、ピンと来ないかもしれません。そこで、まずは実際に利用している方々の感想を聞いてみましょう。

 

・農家を営む小林さん

「実際に取引してみてわかったけど、米先物取引は、米の現物と倉庫を持っている農家にとっては、全然怖い存在じゃないよ。農家は、米価の変動で所得が大きく変動するリスクがあるだろう? でも、米先物市場の価格があれば、播種前に価格をチェックできるし、取引価格を固定させることができるから安心していられる。農家にとっては『所得安定機能』といってもいいよ。しかも、取引先の信用を考えずにドライに取引できる。売り契約をしても自分の都合でキャンセルが自由にできる。しかも、代金未回収のリスクがない。売り先の一つとして考えることもできるだろう? 大規模農家ほど利用すべきシステムだよ」

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

・集荷業者の佐藤さん

「集荷した後の価格変動リスクのために、売りヘッジをしてみたんだ。売り注文が成立した後は、米価が下落してもリスクはゼロ。在庫処分のために、先物市場で売ったこともあるけど、取引所を経由して売却代金が手に入るから代金未回収の心配や相手の信用を考える必要がなくて便利だよ。在庫管理の手間が省けるから、今度は、倉庫代わりに使ってみようと思っているところだよ」

 

・卸売業者の鈴木さん

「米の先物市場で買っておけば、在庫管理も必要ないし、保管料もかからないから助かるよ。米の現物を米先物市場の価格よりも安く仕入れることができれば、買い注文をドライにキャンセルできるしね」

 

・レストランを営む田中さん

「米の仕入先の一つとして活用しているよ。取引している米卸業者の価格と比較して、米先物市場の価格が安い時に買っているんだ。取引所で受渡しされる米だから、品質は問題ないし、すべて国産。合意早受渡しを利用すれば、年産や産地・銘柄はもちろん、細かいところまで柔軟に対応してくれるから便利だよ」

 

一般的にはイメージがあまり良くない先物取引ですが、実際に米先物取引を利用している方々の感想を伺ってみると、なんだかメリットがたくさんあるようです。米先物取引は、農家などの生産者、米に関わる業者の方々にとって、どのようなメリットがあるのでしょうか? 

 

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ファイナンシャルプランナー
CFP(R)認定者

大学卒業後、商品先物老舗のカネツ商事に入社。ラジオNIKKEI第一「ファイナンシャルBOX」、BSジャパン「マーケットウィナーズ」に出演、「夕刊フジ」「証券タイムズ」にコラムを執筆するなど商品市況コメンテーターとして活躍。同社退職後は、FPとして独立し、執筆、講演を中心に活動。2012年に経済産業省・産業構造審議会・商品先物取引分科会委員を務める。主な著書に『ネットで簡単!リカがやさしく教える商品先物 超入門』(柏書房)、『商品先物市場のしくみ』(PHPビジネス新書)などがある。

著者紹介

連載最も身近な投資商品?お米の先物取引

お米の先物市場活用法

お米の先物市場活用法

三次 理加

株式会社時事通信出版局

先物取引といえば、ハイリスク・ハイリターンな資産運用、投機というイメージが強い。一方、生産者、集荷業者、卸売業者、飲食業者等の立場で先物市場を利用する場合には、次のようなメリットがある。 1価格変動のリスクヘッ…

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