前回は、私募リートに不動産が組み入れるプロセスを説明しました。今回は、企業が私募リートを組成することで得られるメリットを見ていきます。

不動産を貸借対照表から切り離なせる

企業が私募リートを組成する場合、もとから自社で保有していた不動産を投資法人に譲渡するケースが一般的です。その場合にも、もちろんここまで述べた手続きをとることが必要となります。

 

ちなみに、自社保有の不動産を私募リートに組み入れる場合、企業はオフバランスの効果を享受することが期待できます。「オフバランス」とは、事業で活用している資産・負債を、貸借対照表(バランスシート)に計上されないよう切り離すことです。

企業の財務状況を改善することが可能

たとえば、不動産価格が年々下落していくような状況で不動産を持ち続けていれば、企業の財務状況に悪影響がもたらされるおそれがあります。

 

しかし、オフバランスによって不動産を貸借対照表から切り離しておけばそうした事態は防げますし、また不動産の売却によって得た資金で有利子負債を返済すれば資産全体の圧縮も図れます。さらには、より収益性の高い不動産に投資するという選択肢も考えられます。

 

このように、私募リートを組成することにより、企業は不動産をもつリスクを大きく減らすと同時に、自社が発展していくための資金を効率的に調達することが可能となるのです。

 

【図表 オフバランスのイメージ】

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