米1-3月期決算は好調
一株当たり利益は前年比+45%
■5月19日時点でS&P500社中470社が決算を発表し、米国企業の1-3月期の決算発表はほぼ終了しています。一株当たり利益は前年比+45%と大幅増益となっています。
■水準で見ても企業利益は大幅に伸びており、コロナ前を大きく超えて過去最高を更新しています。米国企業は総じて非常に好調な業績を発表しています。
利益は大幅上方修正
上方修正幅は23ポイント
■また、特筆すべきは事前予想からの修正幅です。1-3月期の一株当たり利益の事前予想は前年比+22%でしたが、実際は+45%となり、23ポイント上方修正されています。この23ポイントというのは、データが取れる2012年以降で最大の上方修正幅となっています。
■これまで、実体経済の立ち上がりが鈍い中で、株価がやや先んじて回復しているとの指摘もありました。しかし、今回の決算発表では、米国の株価上昇が企業業績の改善という裏付けをしっかり伴っていたことが示されています。
経済再開に伴い上値更新へ
■これまでの上昇が大きかったこともあり、好決算にもかかわらずここ1カ月ほど米国の株価の上値は抑えられています。
■今後については、新型コロナウイルスのワクチン接種拡大による経済再開が進むに従い、企業業績もさらに伸び続け、それに伴って株価も緩やかに上値を更新していくと考えています。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米1-3月期一株当たり利益は大幅上方修正』を参照)。
(2021年5月21日)
関連マーケットレポート
2021年5月12日 ダイバージェンスからコンバージェンスへ(吉川レポート)
2021年5月10日 米雇用統計、27万人増にとどまるも米株式市場は最高値更新