20代で戸建て購入…問題はローン返済ではなかった
国土交通省『令和元年度住宅市場動向調査』によると、分譲一戸建て住宅の購入理由のうち「一戸建てだから」56.2%、「新築住宅だから」が53.8%に続き、「住宅の立地環境が良かったから」が44.1%で第3位。ロケーション重視で購入に踏み切る人が多くいます。
さらに同調査で新築住宅購入者のお金まわりについて見ていくと、以下の通り。前出の会社員は平均よりも早く住宅購入の決断をしたことになります。
■新築注文住宅
世帯平均年収 744万円
世帯主平均年齢 43.2歳
購入資金(住宅+土地) 4615万円(うちローン 3361万円)
住宅建築資金返済期間 32.1年
土地購入資金返済期間 33.8年
■新築分譲住宅(一戸建て)
世帯平均年収 688万円
世帯主平均年齢 36.8歳
購入資金 3851万円(うちローン 2830万円)
平均返済期間 32.7年
■新築分譲住宅(マンション)
世帯平均年収 798万円
世帯主平均年齢 43.3歳
購入資金 4457万円(うちローン2702万円)
平均返済期間 31.5年
20代であれば、35年ローンであっても完済は定年前、ということもあり、またこれから給与が増えていく年齢でもあるので、頭金ゼロ円、全額住宅ローンを活用という例も珍しくはありません。
前出の会社員が以下の条件でローンを活用したとしましょう。借入5年目までは月々7万3928円、5年目以降は8万39円の返済。頭金ゼロ円でも、無理のない返済プランだといえるのではないでしょか。
[借入条件]
・返済方式 元利均等
・返済頻度 毎月
・当初金利 0.6%
・それ以降の金利 1.5%
・返済期間 35年
[返済額]
・返済額(~5年目) 7万3928円
・返済額(5年目~) 8万39円
・利息分 668万9640円
・返済総額 3468万9640円
ただ前出の会社員、引越しを考えているといいます。その元凶は、新婚1年目でいま住んでいる家の購入を決めたことにある、といいいます。その後、夫婦には1男1女が誕生。子どもは中学生と高校生。同じ部屋はさすがに、と考えて、子どもたちそれぞれに部屋を与え、夫婦はダイニングで寝ているのだとか。
最近は在宅勤務も増えてきたといいますが、自宅で仕事はできず、図書館に行ったり、ファミレスに行ったり。せめて、もう少し広めのリビングのある家にしておけ……10数年前の自分を諭したい気持ちでいっぱいだそうです。
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