日本の持ち家率は60%を超え、マイホーム購入に至る年齢は40歳前後というのが一般的。人生の折り返し地点で多額のローンを負うと、どのように返済していくことになるのでしょうか。東京都府中市「府中」に20代で分譲の一戸建てを購入した、現在、40代会社員を例にみていきます。

府中駅前…伊勢丹撤退の跡地に新スポット誕生

東京都府中市の中心駅である、京王電鉄京王線「府中」駅。ここから徒歩30分ほどのところにある3DK・2800万円新築一戸建てを20代で購入したという会社員。家族4人で暮らしている。隣の「分倍河原」駅のほうが若干近いが、利便性の高い「府中」駅を利用することのほうが多いという。

 

購入したのは結婚してまだ1年ほどのとき。そろそろ子どもを、と考えた時、マンションよりも隣が気にならない一戸建てのほうがいいと判断し、購入に踏み切ったのだとか。また頭金0円で、それまでの家賃よりも安い7万円台の返済で一戸建てをもてる、会社のある「新宿」までのアクセスもいい、といった点も決め手だったという。

 

府中の街の中心にある「大國魂神社」は武蔵国の総社であり、第12代景行天皇41年、創建は西暦111年と、想像もつかないくらい昔の話。国の天然記念物に指定されている参道の「馬場大門のケヤキ並木」は、1062年に源頼義・義家父子が、欅の苗1,000本を寄進したことに由来するなど、何かと由緒正しいエピソードがあふれている。

 

また府中と聞いて思い浮かべるのが、「東京競馬場」。最寄り駅は京王競馬場線「府中競馬正門前」駅のほか、JR南武線・武蔵野線の「府中本町」駅から専用歩道が用意されているが、「府中」駅からも徒歩20分の距離。日本ダービーや、秋の天皇賞、ジャパンカップなど、全26のGI級レースのうち、8つのレースが開催されている。

 

駅周辺は、京王線高架化に伴う駅前の再開発事業によって、キレイに整備されている。1996年に最初の再開発ビル「フォレストサイドビル」が誕生し、キーテナントとして「伊勢丹 府中店」がオープン。2005年には、地上28階建ての商業住居複合施設が完成し、キーテナントとして「TOHOシネマズ」や「トイザらス」が出店。2017年、商・公・医・住が揃った複合施設「ル・シーニュ」が誕生。前出の会社員も「伊勢丹がある!」というのが、購入の動機になったとか。

 

しかし2019年9月、「伊勢丹 府中店」が閉店。街のにぎわいの中心でもあった百貨店が消える……街には大きな衝撃が走ったとか。その跡地の利用はしばらく白紙の状態が続いたが、2021年、家電量販店のノジマが運営する「MitteN(ミッテン)府中」としてオープンすることが決まった。「ノジマ」のほか、「ユニクロ」「GU」「ABC-MART」「ダイソー」といったお馴染みの店の他、飲食店も多く出店するとか。れる。

 

さらに2022年には「府中」駅から3kmほど離れた西武多摩川線「多磨」駅近くに大型SC「アリオ」が開業予定。駅周辺だけでなく、エリア一体の利便性があがると、住民は期待を寄せている。

 

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