スタートアップ(ベンチャー)企業の中でも、非上場で企業評価額が10億ドルを越えるものを「ユニコーン」と呼びます。世界中の企業家たちがユニコーンを目指して奮闘し、投資家たちはいち早くユニコーンを捕まえようと躍起になっています。スリランカを舞台に闘うスタートアップの姿をお伝えしている連載の2回目です。

短期間で業界の地殻変動を起こした例もあるが・・・

スタートアップの成功は、人々が夢見るように一夜でなされるわけではない。その裏には人には知られない長くて辛い日々がある。スリランカ最大手のネット通販を手がけるPathmalal氏は、スリランカにおけるそんな例として、コロンボで一番の人気を誇る飲食・レジャー紹介サイトのYamuを挙げる。

 

Pathmalal氏は、創業して3年半しか経っていないYamuでも、10年後には大手メディアのMaharaja社を凌ぐだろうと信じている。そして、こう考える。「Maharaja社が今のようになるまでにかかった時間に比べれば、10~15年なんてあっという間です」

 

一方で、Yamuの創業者であるSamarajiva氏はまた違う考えを持っている。「Yamuが誕生してからおよそ4年経ちますので、私たち自身をスタートアップだと呼んでいいのか分かりません」

毎週10%ずつという爆発的な成長率

Samarajiva氏は、ポール・グレアムが唱える「スタートアップ=成長」説を支持している。つまりスタートアップとは飛躍的に何倍にも拡大する企業なのだ。「もし成長していなければ、それはただの企業です」とSamarajiva氏は話す。

 

Yamuが2012年にコンテンツ事業を始めた当初は、毎週10%ずつ成長していた。当時のスリランカにおける携帯電話でのインターネット利用率が10~12%に留まっていたことを考えると、この成長は実に目を見張るものがある。現在、Yamuの成長ぶりは落ち着いている。Samarajiva氏は、驚異的な成長ぶりを見せても、どこかでそれは収まるものだと考え、「そうなった場合、成長できる他の分野を探さなければなりません」と言う。

 

現在、Yamuがスタートアップの一面を見せているのは、2015年11月に開設したビデオ・チャンネル事業だ。開設して3ヶ月以内に100万ビューに到達し、その後も毎月50%の成長率を見せている。

 

「スタートアップ企業にお金が集まるのは、成長率と関係しています」と彼は話す。投資家たちは未開拓なマーケットを丸ごと勝ち取れるかもしれないという僅かなチャンスに大きく賭けているのだ。Samarajiva氏は、一人も顧客を持たないスタートアップが大きな夢物語を示すことで、月間13万ユーザーのYamuと同等の、あるいはそれ以上の評価を得ることに「ほんの少し妬んでしまう」と口にした。

 

一方で、スタートアップ企業のマーケットとは本質的に支離滅裂で予想不可能なものだということを彼は受け入れている。この考えは前述のPathmalal氏と一致している。

 


次回は、スタートアップの飛躍的な成長に必要な2つの要素をご紹介します。

この連載は、GTACが提携するスリランカのメディア「ECHELON」が2016年5月に掲載した記事「SEVEN TRUTHS FROM STARTUP FOUNDERS」を、翻訳・編集したものです。

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