武蔵小杉…タワマン浸水被害で資産価値暴落!?
戦前、現在の富士通本店・川崎工場(最寄りは「武蔵中原」駅)、NEC玉川事業場(最寄りは「向河原」駅)など、大企業の工場が広がっていたが、高度成長期に周辺で急速に宅地化が進行すると、工場は移転。用地変更が行われた。
1995年、地域初の高層ビル「武蔵小杉タワープレイス」が誕生し、2007年「レジデンス・ザ・武蔵小杉」が竣工すると、わずか10年足らずの間に20階建て以上のタワーマンションが14棟も建てられることになった。
2014年に「グランツリー武蔵小杉」「ららテラス武蔵小杉」と、大規模商業施設が次々とオープン。「商・住」が同居する交通至便な街として人気が急上昇。ちょっとしたセレブが住む街などと、メディアで持ち上げられることも。
しかし急激に街が膨張したことで、公共交通が逼迫。通勤時間帯に改札前に行列ができる様子は、たびたびメディアでも取り上げられ、街の評価は二分することに。さらに2019年、台風19号の大雨の影響で一帯が浸水被害を受けると、地域の自然災害に対する脆弱性も注目されるようになった。
先述の40代会社員が購入したのはタワマンではなく、駅徒歩10分程度の中規模マンション。高所が苦手ということもあり、部屋は3階の4LDKで、6500万円ほど。4000万円・20年のローンを組んで購入したという。男性の勤務先は新橋、妻の勤務先は渋谷、どちらにいくにも便利な立地が決め手になったとか。
「武蔵小杉のタワマンが洪水で浸水」というニュースがショッキングに報じられ、マンション価値は急落などとささやかれた。しかし会社員は「武蔵小杉とはいえ、うちはタワマンではないので関係ないかなと思っていた」と楽観的。実際、浸水・停電被害を受けた一部のタワマン以外、売却価格は被害前の水準に戻っているという。
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