景気に左右されないため、税収が安定している消費税
私たちが最もひんぱんに支払っている税金は、何といっても「消費税」でしょう。といっても、消費税法が施行されたのは平成元年で、ほかと比べると新しい税金です。世界史的に見ても歴史は浅く、登場したのは近代になってからです。
消費税は、「消費」に対してかけられる税金なので、法人税や所得税に比べて景気に左右されず、税収が安定しているという特徴があります。そのため、消費税のような「付加価値税」を税金の中心に置くことが世界的な流れになっているのです。
社会保障4経費に充てることが消費税法に明記
消費税(国分)の収入については、従来から福祉予算に充てるものとされていましたが、平成26年の8%への税率引上げに際して、年金・医療・介護の社会保障給付と少子化に対処するための経費(社会保障4経費)に充てることが消費税法に明記されました(下記図表参照)。
[図表]私たちの消費税は何に使われているのか?
増え続ける社会保障費をまかなうため、29年4月1日からはさらに10%への引上げが決定していますが、それで税率アップに歯止めがかかるのか、まだまだ予断を許しません。