コロナ禍で厳しい状況に追い込まれている人が増えていますが、そのなかには学生も。仕送りは減り、アルバイトの収入も減りと、苦しい生活を送っている若者が増えているのです。そこで頼りになるのが奨学金ですが、借りたはいいが返済することができない延滞者も多いのが現状。果たして、奨学金の返済はどれくらい大変なものなのでしょうか。

コロナ禍で収入減…奨学金が返せない

コロナ禍で新しい生活を余儀なくされた2020年。その影響が最も大きかったといえるのが、大学生です。

 

全国大学生活協同組合連合会が昨年10~11月に行った『第56回学生生活実態調査』によると、オンライン授業を受講する学生は87.5%。特に1年生では95.3%にものぼり、最近1週間の登校日数は平均2.0日ですが、ゼロという学生も4人に1人もいました。

 

2020年4月の新入学生にとって、キャンパスライフに胸を躍らせていたのに、まったく登校できず、友人もできず……。「友だちができない/いない」と悩んでいる学生は、1年生で34.5%。「学生生活が充実している」と感じる1年生は、1983年以降最低値という状況。長引くコロナ禍、このままでは学生生活のすべてがコロナに振り回されるというのも、現実味が帯びてきています。

 

また不安なのは経済面も。「主な家計支持者」の収入が減少したのは18.9%。下宿生の収入合計は12万2250円で、1970年以降で前年比最大の減少額を記録しています。その収入を細かく見ていくと、「仕送り」は70,410円で前年から2,400円の減少、「アルバイト」が26,360円で前年から7,240円の減少。一方「奨学金」は21,130円で、前年よりも増加しました。

 

何らかを奨学金を受給しているのは32.1%で、受給者の平均額は56,870円。そんな彼らが不安に感じているのは、「将来返還することができるのか」。実際に貸与型奨学金受給者の73.4%は「不安を感じている(「常に感じている」と「時々感じている」の合計)」と回答しています。

 

労働者福祉中央協議会による『奨学金や教育費負担に関するアンケート調査』によると、「奨学金の借入総額」は平均324.3万円、月返済額は平均16,880円、平均返済期間は14.7年です。40歳前に、返済は終了する計算です。

 

そのようななか「返済を延滞したことがある」は、39歳以下で学生支援機構の奨学金利用者で15.7%。その理由は、「単に返済を忘れていた」が最も多く53.9%。一方で「収入が少ない」が42.5%、「奨学金以外の借入金の返済がある」が17.8%、「雇用や収入が不安定」が14.2%など、やはり経済的な困窮が延滞の理由になっています。

 

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