■米国では、追加経済対策や新型コロナワクチン効果などによる景気過熱を意識した長期金利の上昇が懸念される中、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策修正に至るような持続的なインフレにつながっていくかが注目されます。当面、インフレや賃金関連指標には注意が必要です。また、FRBは大手銀行の資本規制緩和を3月末で予定通り終了する旨を発表しましたが、緩和終了を受けた米国債売却も長期金利の上昇圧力になるとの見方から、今後示される予定の修正案の内容が注目されます。
■日本では、足元で消費関連統計に持ち直しが見られています。1月の再発出から一部地域で延長されていた緊急事態宣言が全面解除されたため、企業や家計の景況感には一層の改善が期待されています。
■国際通貨基金(IMF)から世界経済見通しが公表されます。前回(1月)の見通しでは2021年の世界成長率は+5.5%と昨年10月予測から上方修正されましたが、米国の追加経済対策の影響により、さらなる上方修正が予想されます。
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(2021年3月25日)
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