「3/22~3/28のFX投資戦略」のポイント
[ポイント]
・先週の米ドル/円は、FOMC後の米金利上昇加速などの影響で、109円近辺での高止まりが続いた。最近の米ドル/円は滅多にないほど「米金利次第」となっている。
・FOMC後の米金利上昇加速は、コロナ後のある規制緩和措置終了を受けた米国債売り急拡大といった需給悪化への警戒が主因か。
・ただ米金利は、短期的には空前の「上がり過ぎ」が続く。経験的には、「上がり過ぎ」の修正はFOMC後に本格化することがあるため、今週の動きに要注目。
109円近辺で高止まり…米ドル/円の今後は米金利次第
先週の米ドル/円は、109円近辺といった高値圏での一進一退となりました。米金利上昇が続き、日米金利差米ドル優位拡大傾向があったことが要因でしょう(図表1参照)。
ちなみに、図表2は米ドル/円と日米金利(10年債利回り)差との相関係数です。これがプラス1なら、両者はまったく同じ動きになっているということで、逆にマイナス1なら両者が正反対の動きだということを示しています。
そんな相関係数が、最近は0.9程度といった具合に、かなり1に近いところでの推移が続きました。ようするに、米ドル/円は滅多にないほど、日米金利差次第といった状況が続いているのです。
ところで、そんな日米金利差の主役は、最近「破竹の上昇劇」が続く米金利でしょう。その米金利は17日のFOMC終了後、上昇が一段と加速しました。たとえば長期金利の指標とされる10年債利回りは、一気に1.7%を大きく上回るところとなったのです。
では、なぜ米金利はFOMC後に上昇加速となったのでしょうか。そしてそんな米金利上昇は今週も続くのでしょうか。
上述のように、「米ドル/円は米金利次第」となっている最近の関係がこの先も大きく変わらないなら、そんな米金利の動きこそが、米ドル/円の行方を決めることになるのです。
「FOMC後に米金利上昇加速」の理由は?
「止まらない米金利上昇」が続くなか、たとえば米10年債利回りの90日MA(移動平均線)からのかい離率などを見ると、これまでになかったほど「上がり過ぎ」を示す動きとなっています(図表3参照)。
こういったことが、17日のFOMCの後から一段と拡大しました。では、FOMCの「何」が、米金利の「異常」といえるような「上がり過ぎ」拡大のきっかけになったのでしょうか。筆者はこの点について、FOMCの結果とは別の要因に注目しています。
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