「鉄コンの家」遮音性は意外にも…
壁や床は厚く、重いほうが遮音性能を発揮します。しかし、設計や地盤の関係などであまり駆体の重量を増やしたくないというケースもあります。そんなときにおすすめなのが一階の天井スラブに中空層を設ける「ボイドスラブ」と呼ばれる工法です。同じ厚さのコンクリートに比べて軽量になるうえ、中空層が音の伝わりを抑えるため、高い防音効果があります[図表1]。
また、壁や屋根、床などの遮音性が高いRC造住宅では、窓やドアといった開口部の防音が音の出入りを防ぐ大きなカギになります。
実は、ガラスの比重は鉄筋コンクリートとほぼ同じです。ただし、窓ガラスの厚さは通常5〜6ミリなので、1平方メートルあたりの重量は18キログラム程度しかありません。遮音性では鉄筋コンクリートの壁はもちろん、石膏ボードよりも劣るのです。
しかし、最近では2枚のガラスの間に防音特殊中間膜を挟んだものや、空気の層を入れた防音性の高いものが登場しているので、これらをうまく取り入れることである程度の防音効果が得られます。
こうした窓は、防音効果に優れているだけでなく割れにくい構造になっているので、防犯対策としてもおすすめです。ほかにも、二重窓にすると、冷気や暖気が逃げにくいという効果があるので、用途によって最適なものを選ぶとよいでしょう。
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