多くの人が一生に一度の買い物である「マイホーム購入」。木造の家のほうが建築の値段は安いですが、長い目で見るとRC造(鉄筋コンクリート造)のほうが得になる理由を株式会社サンオリエント代表取締役の磯崎慎一氏が解説します。

年間で数百万円の差が生じてしまうことも…

火災保険料

建物の耐火性能は火災からの被害を抑えるだけでなく、火災保険料の節約にも役立ちます。住宅ローンを組む際には金融機関から火災保険への加入が求められますが、火災に強いRC造は保険料を低く抑えることができるのです。

 

火災保険料は住宅の構造や種類を主な基準として「M構造」「T構造」「H構造」の構造級に分類したうえで、決定されます[図表]。このうち「M構造」はマンションにのみ適用されるカテゴリです。そして戸建て住宅のうち耐火性能が高いと認められるものは「T構造」、それ以外は「H構造」となります。

 

耐火性能の分類には住まいの工法が大きく関連しており、RC造の場合には無条件で高性能な「T構造」に分類されます。

 

火災保険料では「構造級」以外にも地域のリスクなどが加味されますが、住み続ける限り支払い続けるものなので長期的に見ると負担に大きな差が現れます。一般的にRC造の火災保険料は木造の半額程度とされていますから、年間4万円程度の違いであっても、30年、40年暮らせば120万〜160万円の差額が生じるのです。

 

[図表]
[図表]

 

光熱費

RC造の住まいは断熱性と気密性に優れているため、冷暖房費を抑えることができます。エアコンの使用を抑えても夏涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。外気温の影響を受けにくいので、光熱費の節約が可能であり、長く住むなかではコストに大きな差が現れます。

 

建築費はライフサイクルコストの15〜20%といわれます。条件により異なりますが、ライフサイクルコストで比較すると、RC造が他の工法と同等となる、あるいは下回る可能性は小さくありません。耐震・耐火性能や快適さといった要素も加味すれば、さらにRC造のメリットは大きくなります。

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

安心・快適な家を手に入れたい! 鉄筋コンクリートでマイホームを建てる

安心・快適な家を手に入れたい! 鉄筋コンクリートでマイホームを建てる

磯崎 慎一

幻冬舎メディアコンサルティング

美術館やランドマークなどに使われ、高いデザイン性が認められながらも、「部屋に熱がこもりそう、寒そう」というイメージが強い鉄筋コンクリート造の住宅。 しかし実際には「夏は涼しく、冬は暖かい」という優れた居住性があ…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧