10年前に発生した「東日本大震災」を振り返る
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震、いわゆる東日本大震災から10年。あのとき、時計が14時46分を指したとき、源岩手県沖から茨城県沖を震源とする、マグニチュード9.0の地震が発生しました。
観測史上国内最大規模であり、世界で1900年以降に発生した地震では4番目の規模だったという巨大地震。宮城県栗原市で震度7を記録したほか、東日本を中心に広範囲で震度5を記録しました。
14時49分、気象庁は津波警報(大津波)を発表。予想される津波の高さは、宮城県6mなどでしたが、その後、時間とともに高い値に修正されていきます。
14時49分 宮城県6m、岩手県、福島県3m
15時14分 宮城県10m以上、岩手県、福島県に6m、茨城件に4m、青森県太平洋側、千葉県九十九里・外房に3m
15時30分 岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県九十九里・外房に10m以上、青森県太平洋側に8m以上
16時8分 青森県太平洋側、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県九十九里・外房に10m以上
実際に到達した津波は、高さが9m以上にもなり、川を遡上するなどして広範囲の地域を襲いました。津波の高さが3mを上回るまでの時間は、岩手県大船渡で26分、宮城県石巻市で30分、岩手県宮古と釜石で32分、福島県相馬で59分ほどありました。さらに津波が3mを超えてから7~8m前後の巨大津波になるまでには、大船渡で3分、宮古や石巻で5分、相馬では2分程度しかありませんでした。
15時18分 岩手県大船渡町/8.0m以上
15時21分 岩手県釜石市/4.2m以上
15時26分 岩手県宮古市/8.5m以上、宮城県石巻市/8.6m以上
15時39分 福島県いわき市/3.3m以上
15時51分 福島県相馬市/9.3m以上
津波とともに忘れてならないのが原発事故。地震直後、東京電力福島第一原子力発電所の原子炉6機のうち、運転中の1号機から3号機までのすべてが自動停止するも、津波により電源を喪失。原子炉を冷却できなくなり、メルトダウンが発生。大気中に放出された放射性物質の量は、東京電力の推計でヨウ素換算値で約90京ベクレル(チェルノブイリ原子力発電所事故での放出量は520京ベクレル)で、国際原子力事象評価尺度(INES)において最悪のレベル7(深刻な事故)に分類されました。
3月11日
14時46分 地震発生、原子炉自動停止
15時42分 全交流電源喪失
19時03分 原子力緊急事態宣言発令
20時50分 半径2㎞圏内から避難指示
21時33分 半径3㎞圏内からの避難、3~10km圏内の屋内退避支持
3月12日
5時44分 半径10km圏内からの避難指示
15時36分 1号機で水素爆発
18時25分 半径20㎞圏内からの避難指示
3月14日
11時01分 3号機で水素爆発
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