下げ相場は投資家にとってピンチでも儲ける方法も
なぜカラ売りが必要なのか?
最初に、カラ売りについての基礎知識と、それを実行するための心構えを解説していきます。
カラ売りは、株式投資を行ううえで必要不可欠なテクニックの1つで、これを知っているのと知らないのとでは、投資の成果に差が出ても不思議ではありません。ですが、「生兵法は怪我のもと」というように、中途半端な知識で実行してしまうと、軽い怪我ですめばいいですが、致命的な怪我を負わないとも限らないのです。
しっかりと知識を身につけてから、カラ売りをうまく活用していきましょう。
カラ売りは、株式投資を行ううえで必要なテクニックと記しましたが、どうしてなのでしょう?
一般的に、株式投資のイメージは、銘柄を買って、それが上がったら売って儲けるになります。企業が成長して利益をたくさん出すようになって株価は上昇するので、それは正しいのは言うまでもありません。
しかし、企業が利益を減らすだけならまだしも、赤字になってしまえば、高くなった株価を維持することはできません。利益を減らす企業が増える不況となると当然、全体的にも株価が下がるので株を買って儲けることは難しくなります。
そんなとき、最初に銘柄を売って、下がったときに買い戻せばどうでしょう。
株を買って値上がりしたときと同じように利益を出すことができます。しかしながら、手にないものを売ることはできません。そこで登場するのが「カラ売り」という方法です。
図表1にカラ売りのイメージを表してみました。この図の通り、カラ売りは手もとにない株を「借りて」売り、下がったあとに現物を買い戻して返す手法で、これなら下がると思った銘柄を売って、儲けることができます。
近年のアベノミクス相場を見ても、株式市場というのは、たとえ環境が良くなっても上がり続けるものではありません。どんなに強い相場でも、1本調子の上げというのは稀まれで、「調整」と呼ばれる下落局面を挟みながら上昇していくのです。反対に、不況になれば、株価が下がるのは言うまでもないでしょう。
本来なら、下げ相場というのは、投資家にとってピンチな状態です。しかし、売りの知識を身につければ、逆にチャンスに変えることも可能─そうした意味で「カラ売り」の知識を身につける必要があるのです。
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