新型コロナウイルス感染の収束はまだ見えてきませんが、アフターコロナを見越して、多くの経営者が先手を打とうと動き出しています。そこで注目されるのが「フィリピン」。高い経済成長、豊富な人材などを見越して、法人を設立する日本企業が増えているのです。しかし多くの人は「そもそもフィリピンで法人を設立するメリットなどあるのだろうか」と疑問に思うことでしょう。そこでフィリピンで法人を設立すると、どのような恩恵が受けられ、どのようにビジネスが有利になるのか、現地で日々フィリピン経済を調査している一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのスタッフがレポートします。

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フィリピンで「法人設立」…意外とハードルは低い?

現在、コロナの影響で世界中の経済が停滞していますが、長期的にみると、フィリピンはビジネス的にもポテンシャルがある国です。なぜなら、東南アジアや新興国の場合は様々な資本規制があって、100%の子会社を設立することはできませんが、フィリピンの場合は、外資100%の法人を設立することも可能だからです。

 

外資100%の法人設立を可能にしているのは、フィリピンが国として、外資を稼ぐ産業やビジネスには税金面で優遇する政策をとっているからです。そのため、資本規制がなく、日本企業でも1~2ヵ月くらいでスムーズに会社設立ができます。

 

その上、フィリピンには200くらいの経済特区(経済発展のために税制優遇や規制緩和の措置が設けられた特定の地域のこと)があり、免税を受けると法人税が0%になります。このメリットは意外と知られておらず、非常に使い勝手がいい制度です(免税を受けた法人のことを「免税法人」といいます)。

 

免税のスキームにはいくつかありますが、いちばん有名で日本人にもよく使われるのが、「PEZA(ペザ)」というものです。免税の期間は基本的には4年間ですが、テクノロジー的に優れている有益な事業であれば、さらに4年間の免税を受けることができます。しかも、免税期間が終わったあとも、通常30%の法人税が25%になり、5%減免されます。

 

このような免税スキームを上手く使えば、日本でのビジネスの一部をフィリピンで行うことも可能です。たとえば、社内システムのメンテナンス、ウェブサイト構築のメンテナンスといった、バックオフィスの一部をフィリピンに外出しすることで、免税が受けられます。

 

マニラでは、若くて優秀な人材が豊富
フィリピンは免税制度が充実しているので、外国企業が進出しやすい(※写真はイメージです/PIXTA)

 

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