中型株市場は好調さを継続
10月以降騰勢が強まる
■米国中型株の代表的な指数であるラッセル中型株指数は、他の株価指数と同様に新型コロナの感染拡大による景気見通しの悪化を受け昨年3月にかけて急落しました。その後、各国・地域による積極的な金融・財政政策や、経済活動再開の動きを背景に反発し、上昇基調に復帰しました。
■特に、大統領選挙でバイデン氏優勢の見方が強まった同10月以降、中型株市場は騰勢を強め、2019年末から足元までの上昇率は、ダウ工業株30種平均を11%、S&P500種指数を2%程度上回っています。
中型株の利益成長見通し
■中型株市場の2020年末からの利益成長(Bloomberg予想・一株当たり当期純利益ベース)を見るとS&P500種指数を上回っています。2020年と2021年予想の比較ではS&P500種指数の31%増益に対して、ラッセル中型株指数は50%増益、2022年予想との比較では53%増益に対して、72%と、いずれも上回っています。
新政権による経済対策から、内需構成の高い中型株に期待
■中型株指数の業種構成はS&P500種指数と比較すると内需構成比率(一般消費財、不動産等)が高くなっています。昨年10月以降、中型株指数は内需系を中心にS&P500種指数の上昇率を上回っています。
■昨年12月にリーマン・ショック後の経済対策「アメリカ再生・再投資法」の約8,000億ドルを上回る9,000億ドルの経済対策が議会を通過しましたが、バイデン新大統領は14日、追加で1.9兆ドル規模の経済対策を発表しました。また、4年間で2兆ドルのインフラ投資を公約しており、今後は内需関連の構成が高い中型株へ強い恩恵が期待されます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『バイデノミクスが追い風に!!』を参照)。
(2021年1月20日)
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