なぜ「新築一戸建て」だったのか?
――マイホームを買うか、それとも賃貸か
この論争は永遠に決着が付かないものですが、それでも多くの人にとってマイホームを持つというのは夢であることに変わりはありません。
マイホームを購入した人は、どのような思いで手にしたのでしょうか。国土交通省「住宅市場動向調査」(令和元年度)から紐解いていきます。
新築住宅を取得した人(建て替えを除く)のうち、「初めて取得した人」は80.3%。三大都市圏(首都圏、中京圏、近畿圏)では76.1%、その他の地域では83.1%と、大都市圏では、新築住宅を手にするのが、2度目、3度目という人の割合が多くなっています。
なぜ新築だったのかの問いに対しては、「信頼できる住宅メーカーだったから」が49.4%と、半数程度が販売するメーカーに対する信頼によるところが大きいようです。続いてあげられたのが「立地環境」で37.4%。通勤が便利とか、子育てに良いなど、理想の立地は人それぞれですが、住宅取得において立地を重視する意見は多数を占めています。さらに「一戸建てだから」が36.6%と、「家を買うなら一戸建て」と決めている人も多いようです。
購入の決め手となった事項のうち設備面に注目していくと、「高気密・高断熱住宅だから」が最も多く、64.5%。続いて「火災・地震・水害などへの安全性が高いから」が54.0%。半数以上が環境や家計への影響を意識し、また昨今多発している災害に対して関心が高いことが浮き彫りになりました。
中古ではなく新築を選んだのは環境や災害を意識してのこと、というとそうでもありません。中古ではない理由をたずねると、「せっかくのマイホームは新築のほうが気持ちいいから」が最も高く62.1%、「耐震性や断熱性などの品質が低そうだから」30.3%、「隠れた不具合が心配だったから」「リフォーム費用やメンテナンス費用で結局割高になると思ったから」が29.6%と、住宅性能や価格ではなく、あくまでも気持ちの問題であることがわかりました。
なぜその時期に新築住宅の購入に至ったのか、主要因をたずねたところ、「従前住宅の売却価格」が64.7%、「金利動向」が45.8%、「住宅取得時の税制等の行政施策」が35.6%、「家計収入の見直し」が26.1%、「地価/住宅の価格相場」が21.1%、「景気の先行き観」が17.2%(すべて「プラス要因として大きな影響を受けた」「プラス要因として多少は影響を受けた」の合計)。経済環境や家計、政策の影響を大きく受けていることがわかります。
実際手にしたマイホームは、どのような家なのでしょうか。延床面積の全国平均は121㎡で、三大都市圏では120.5㎡、その他の地域で123.8㎡と、大差はありませんが、敷地面積では全国平均244.6㎡で、三大都市圏は212.6㎡、その他の地域で263.2㎡と、50㎡近い差が生じています。家そのものの大きさは変わらないものの、大都市圏では限られた土地に家を建てなければならない実情がみえてきます。
また通勤時間に注目すると、全国平均は31.2分。三大都市圏では38.8分、その他の地域では28.3分。やはり土地の高い大都市では、マイホームを持つために長い通勤時間は覚悟しなければならないようです。
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