さらに「社会生活基本調査」では都道府県別に介護・看護時間について明らかにしてます。「介護・看護」の平均時間は123分。都道府県別にみていくと、「介護・看護」に携わる世帯が多いのが「沖縄県」「山口県」で4.2%、一方で少ないのが「福島県」で2.4%。平均時間でみていくと、最も多いのが「愛媛県」で162分、一方で少ないのが「福島県」で89分となっています(図表3)。
さらに男女でみていきます。
男性が「介護・看護」に携わる世帯が多いのが「高知県」で2.7%、一方で少ないのが「群馬県」「新潟県」「秋田県」の0.9%。時間でみていくと、最も多いのが「宮城県」で240分、一方で最も少ないのが「岡山県」で67分です(図表4)。
女性が「介護・看護」に携わる世帯が多いのが「沖縄県」で7.0%、一方で少ないのが「福島県」で3.3%。時間でみていくと、最も多いのが「愛媛県」で166分、一方で最も少ないのが「京都府」で92分です(図表5)。
要介護に認定されていながらも施設に入れず、また家庭においても適切な介護が受けられない「介護難民」、65歳以上の高齢者が65歳以上の高齢者を介護する「老老介護」、介護する人・される人ともに認知症を発症している「認認介護」、高齢者の一人暮らしに起因する「孤独死」、成年後見人による「相続トラブル」など、高齢化、そして介護にまつわる問題は山積しています。これらは、決して他人事ではなく、いずれ介護する側、される側に立つ可能性は誰にでもあるわけでけですから、各問題にどのように対処するか、あらかじめ考えておきたいものです。