「離婚」をすると決意しても、財産分与や親権でトラブルになるケースは少なくありません。今回は、世田谷用賀法律事務所の代表者、弁護士の水谷江利氏が、「親権」トラブルについて解説していきます。

相手への報復のために、親権や監護権で争うケースも…

親権や監護権をめぐる争いは、子どものためではなく、相手への報復のために起こることが実は少なくありません。

 

子どものことにとどまらず、離婚問題のご相談を受けていると、親権、養育費、財産分与といった法律的な結論にとどまらず、「相手に自分の正当性を認めさせたい」という要求が強くなってくる方は多いです。

 

でも、離婚に向けての話し合いをするなかで、相手が「あなたが正しい、私が悪かった」となることはほとんどありません。夫婦関係の信頼関係はすでに崩れ、関係解消を一方が求める段階なのですから。その話ができるなら、離婚に至らずすむのでしょう。

 

最初はシンプルに「別れさえすればいい」「子どもさえいれればいい」そう考えてご相談に来られても、「相手に~を認めさせたい」「相手に報復をしたい」という希望が強くなっていくと、次第に自分が「何をしたいのか」がわからなくなってしまい、手放せなくなってしまうのでしょう。
    

離婚は、避けられない最後の決断です。

 

「あなたにとって一番大事なのは?」

 

「これからの人生、再スタートを切るためには何が一番必要?」

 

そう、前向きに考えると、自ずと答えは出てくると思います。相手に過去の修正を求めるのではなく、一歩を踏み出せる選択ができるなら、満足がいく結果が得られるのではないでしょうか。

 

 

水谷 江利

世田谷用賀法律事務所 弁護士

 

 

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本連載は、「世田谷用賀法律事務所」掲載の記事を転載・再編集したものです。

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