木登りや料理など、子どもが危険なことしているとすぐに止めてしまう、もしくは、そもそも禁止しているという保護者の方は少なくありません。もちろん、危険がないよう監督することは保護者の責務といえますが、書籍『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』(幻冬舎MC)の著者で、東京富士大学経営学部教授の鬼木一直氏は、「親にとって危険に思える行為でも、全面的に禁止すべきではない」と述べています。一体なぜなのでしょうか。

子どもたちを危険から守ることは、もちろん大切だが…

子どもたちを危険から守ることは、もちろんとても大切なことです。それは、親はもちろん、子どもを取り囲む周りの人たちの責務ともいえます。しかし、それが過保護になってしまっては、子どもたちの危険に対する判断力が養われず、本当に危険なものとの区別をつけることができません。

 

危険に対する判断力が養われないことも…(画像はイメージです/PIXTA)
危険に対する判断力が養われないことも…(画像はイメージです/PIXTA)

 

木登り、塀の上を歩くなどの遊びを、危ないからだめと言っていたらいつまで経ってもできるようにならず、いざ、挑戦した時にはどうすればいいのかわからなくなり、大けがをするケースがあります。

 

包丁やのこぎりを使ったり、料理をするなどの行為も同様です。5歳にもなれば、かなりのことができます。何事も触ってみなければ、ノウハウが身に付きません。大きくなり、知識だけで始めた時こそが、一番危険な状態なのです。

 

ドイツの子どもには、「木に登る権利」、「泥んこになる権利」が法律で保証されています。幼稚園教育要領においても、「周囲のさまざまな環境に好奇心や探究心をもって関わり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養う」ことを目的の1つにしており、幼少期における自然と関わる意味合いは深く、自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに直接触れる体験を通して、子どもは心が安らぎ、豊かな感情、好奇心、思考力、表現力などの基礎が培われます。

 

近くに大きな公園がないなど、環境が整いにくいとは思いますが、是非、子どもを自然と触れ合える場所に連れて行って、楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

【ここがポイント】
子どもたちを危険から守るのは大切なことです。しかし、過保護はむしろ危険に対する判断力を奪うことになりかねません。木登りや料理などは、見ているときに少しずつやらせてあげましょう。

 

 

 

※本記事は連載『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』を再構成したものです。

 

 

鬼木 一直

東京富士大学

入試広報部入試部長、IR推進室長/教授

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

鬼木 一直

幻冬舎メディアコンサルティング

親の小さな心がけで、子どもの未来は大きく変わる!前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力が身に付き子どもの可能性を最高に伸ばす家庭教育メソッド。すぐに役立つ、子どもがすくすく育つ、企業のマネジメントと教育現場…

富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです 特設ページ「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載に関して、詳細はこちらです 医系予備校合格者NO.1、メディカルラボの特設ページ「最強受験戦略」はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録