勉強の原点は「生活の中で興味を膨らませること」
小学校に入って理科と社会で何を学ぶかご存知ですか?
実は、平成元年度の学習指導要領の改訂において、「生活科」という科目が新設され、1、2年生から理科と社会科がなくなりました。国語や算数に比べて重要ではなくなったのか、というと、決してそんなことはありません。
理科と社会は覚えることが多い、というイメージを持っていませんか? 理科と社会は本来、生活に深く関わる事柄について考え、感じる科目です。1、2年生では、まだ読み書きする力に差があり、本質を見ずに、つい暗記してしまいがちです。
そこで、「具体的な活動や体験を通して、自立への基礎を養う」ことを狙いとしてできたのが生活科です。つまり、身近な出来事、自然、地域などに関心を持ち自ら動いて考えることが大切になります。
まずは、学校探検、街探検、あさがおの栽培などを勉強していきます。もちろん、身近なものから勉強するということはわかりやすいですし、理にかなっていますが、自分たちの街は日本のどこにあるのか、日本は世界のどこにあるのか、他の国にはどんな人たちがいるのか、など想いを馳せたうえで街を調べると、違った景色が見えてくると思います。
今はグローバル社会であり、子どもたちが大人になった頃には否が応でも世界の人たちと密接に関わります。そのような時だからこそ、地球儀を手の届くところに置いてみてください。
子どもたちはあっという間に世界の国々を知ることができます。平面地図では国と国の距離感がわかりません。是非、地球儀で世界を見せてあげましょう。
理科、社会は暗記科目ではありません。日々の生活の中で多くのことに関心を持つことで、イメージを膨らませます。日本地理や歴史を勉強するときにも世界からの視点を意識すれば勉強はぐっと楽しくなります。
※本記事は連載『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』を再構成したものです。
鬼木 一直
東京富士大学
入試広報部入試部長、IR推進室長/教授
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