コロナの影響で、ニュージーランドの不動産会社でも、物件管理にリモートを活用する機会が増えました。今回賃貸物件の確認のためにワイカト地方を訪れたのは、なんと1年半ぶり。街の様子が気がかりでしたが、そんな心配を裏切って、牧草地だった場所に住宅が立ち並び、地元不動産会社も増え、街は活気にあふれています。不動産価格も右肩上がりです。※本記事は、オークランド在住で不動産会社を経営する著者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。

前月比1.2%上昇、100万NZドル越えをキープ

オークランドは先月と比較すると1.2%上昇で、100万NZドル越えをキープ。現在、銀行金利が下がり、ファーストホームバイヤーからの問い合わせが増えてきています。60万~70万NZドル台の価格帯が好まれるようで、以前なら豊富に物件が探せたのですが、ここ最近では、なかなか希望と合致しない模様です。

 

[図表]2020年10月のニュージーランド不動産価格
[図表]2020年10月のニュージーランド不動産価格

 

もっとも、オークランドの西・南方面なら買える価格帯でもあり、もちろんそのあたりの物件もありますが、購入希望者からの「家の質があまりよくないね」「子どもの学区が合わないなぁ」との言葉に、セールスマンが「あと10万ドルアップなら、なんとか期待に添えますよ!」と返すやりとりが、毎日のように交わされています。

 

新築のタウンハウスなら、かろうじて70万NZドル内で探せます。ただ、2~3ベットルームが主体なため、4ベットルームを希望される家族には合致せず、といったところです。「部屋は足りないかもしれませんが、高いレントを払うより、この3ベットルームを足掛かりに資産形成をしてはいかがですか?」と提案を続ける今日この頃なのです。


 

一色良子

Goo Property NZ Ltd.代表取締役社長

 

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