日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は、働く人たちの「給与」に焦点をあててみていきます。

 

400万円以下 43.4%→38.1%  

500万円以下 18.1%→17.7%

600万円以下 13.6%→13.5%

700万円以下 8.7%→9.1%

800万円以下 5.5%→6.4%

900万円以下 3.3%→4.3%

1000万円以下 2.1%→2.8%

2000万円以下 4.8%→6.8%

2000万円以上 0.3%→0.9%

※左数字1989年、右数字2018年

 

人数としては絶対的にボリュームが少なく存在感は薄いかもしれませんが、確実に高収入を得ている人は、平成の30年で増えています。特に給与2000万円以上の増加は顕著だといえるでしょう。

 

また別の見方をすれば「いっそう給与格差が鮮明になっている」と読み取れます。この30年、「勝ち組」「負け組」議論は、至る所で見られました。雇用形態は多様化し、人材の流動化が進行。ひとつの会社に縛られない人も増え、高みを目指して収入をどんどん上げていく人が増えています。一方で、正社員になりたいのになれない……そんな話もよく聞きます。

 

そして2020年。コロナ禍で給与減、賞与減が大々的に伝えられています。伝え聞く声はどうしても窮地に立たされている人のものが大きくなるので、世の中全体がそのような流れなのだと勘違いしてしまいます。しかし。このコロナ禍をも逆手にとって、着々と給与を増やしている勝ち組も、確実に増えていることでしょう。

 

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