※本記事は、株式会社福田財産コンサルの福田郁雄氏、木村祐司税理士事務所の木村祐司税理士の共著書『余命一カ月の相続税対策』(幻冬舎MC)の一部抜粋です。書籍は2015年刊行であり、現在の税制とは異なる点があります。あくまで過去に起きた相続トラブルの一例としてお読みください。

なかなか優良物件が見つからず…

Cさんのケースでも、なかなか優良物件が見つかりませんでした。そこで私たちが考えたのは、過去に相続税対策として収益不動産を購入された資産家の皆さんに協力していただくことでした。すなわち、以前相続税対策で買った収益不動産を時価で譲ってもらえないか相談するということです。

 

コンサルティングを行った私(福田)は皆さんが優良不動産を購入しているのを知っていますし、過去のトラックレコード(実績数値)から実際に入っている家賃と実際にかかっている経費が推測できるので、安心してお勧めできます。問題は、本当にお譲りいただけるかどうかでしたが、取得から5年以上経ち、譲渡所得に対する課税が短期譲渡所得の約39%(所得税、住民税の合計)から長期譲渡所得の約20%(同)に下がるケースを中心にお願いしてみました。

 

また、プライベートカンパニーで所有している場合は、譲渡益に対する課税は所有期間の短期・長期にかかわらず法人税の対象となるので、プライベートカンパニーで所有しているオーナーにもお願いしてみました。

 

私(福田)がサポートした多くのオーナーは過去に、相続対策として優良な収益不動産を購入し、満足していただいているので、話を聞いてくれました。手放すのはもったいないと思いつつ、自分も過去に相続対策で苦労した経験があるので、事情をお話しすると協力していただけることが多いのです。

 

Cさんのケースでも、ある資産家から、「また新しい物件をタイミングを見て購入するから、今回はお譲りしますよ。時間がないのだから、同じ資産家として協力させていただきます」と、ほぼ満室状態の賃貸マンションを譲っていただきました。

次ページ余命宣告の2週間後にはなんと…
余命一カ月の相続税対策

余命一カ月の相続税対策

福田 郁雄,木村 祐司

幻冬舎メディアコンサルティング

突然やってくる“その時”、わずかな時間でできる対策は限られています。しかし、正しいノウハウをもってすれば、相続税対策は2週間程度で完了、相続税をゼロにでき、それどころか、子孫に受け継いだ資産がその後も増え続けて…

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