喫煙・飲酒・紫外線…「白内障のリスクを高める」医師が解説

白内障は、60代で約80%、80代でほぼ100%と、だれもが罹患する病気です。しかし、甘く見て放置していると、その裏で深刻な病気が進行しているケースもあるため注意が必要です。本記事では、白内障の発症を遅らせる可能性のある生活習慣や、初期において進行を緩やかにする点眼薬等について平易に解説します。※本連載は、渡邊敬三氏の著書『誤差ゼロを追求する 渡邊式・白内障治療』(幻冬舎MC)より抜粋・再編集したものです。

【医師限定】節税、開業、資産形成…全部叶える!
資産家ドクターになる「不動産投資」講座 開催中>>

白内障を「予防する」ことはできるのか?

患者さんに「白内障は予防できますか?」「白内障にならないように気を付けることはありますか?」といった質問を受けることがあります。

 

白内障は高齢になれば誰もがかかる眼の病気で、いわば老化現象のようなものです。発症を100%防ぐのは非常に困難といえます。それは老眼を免れる人がいないのと同じです。

 

しかし、発症をできるだけ遅らせるために、あるいは発症した白内障の進行スピードを緩やかにするために、日常生活で心がけると効果を期待できることはいくつかあります。白内障の「原因」と考えられている危険因子をできるだけ避けて日常を送るのです。

 

白内障発症の因子になると考えられているものを挙げながら、日常で予防する方法を紹介しましょう。

 

 1 紫外線を防ぐ 

 

紫外線は体内に入ると活性酸素というものを発生させ、身体の酸化を促します。水晶体に含まれているタンパク質が酸化すると、変質して濁ってきます。これが白内障の正体です。

 

眼は光を取り込むことによって、物が見える状態になります。とりわけ水晶体は光が集まる部分ですから、光のなかに含まれる紫外線の影響も避けることができません。

 

したがって、強い紫外線を長時間にわたって浴び続けるのは避けたほうが望ましいと考えられます。紫外線は若年性白内障の要因にも挙げられますので、若いうちから注意を払ったほうがいいでしょう。

 

できるだけ、眼に入る紫外線の量を少なくするためには、紫外線カットの機能を持つサングラスや、つばの広い帽子などを用いるのが効果的です。

 

 2 喫煙しない 

 

喫煙が白内障の発生リスクを上昇させることはすでに実証されています。喫煙で発生する窒素酸化物が水晶体のタンパク質や、水晶体内部に存在するα-クリスタリンという特別な種類のタンパク質に悪影響を及ぼすと考えられています。

 

まだ詳しく解明されていない部分もありますが、健康被害の見地からも、たばこが「百害あって一利なし」の有害物質であることは皆さんご存じのとおりです。

 

たばこに含まれるニコチンは毛細血管を収縮させて血流障害を引き起こしますし、たばこの煙にはビタミンCを破壊する成分が含まれています。研究では1本吸うごとに体内から25~70㎎のビタミンCが減少するという数値も出ています。喫煙の習慣はできるだけ早くなくしましょう。

 

 3 飲酒は適量がベスト 

 

10年ほど前、オーストラリアの研究機関が「アルコール摂取と白内障の発生率に関連性はあるか」という研究を行ったことがあります。その報告によると、アルコール摂取と白内障手術のリスクには、関連が見られることが分かりました。

 

大量に飲むのはもちろんよくありませんが、一方で、まったく飲まない場合も白内障手術の可能性が増加する傾向がありました。そして適度な飲酒は、禁酒または大量のアルコール摂取と比較して、白内障手術の発生率が50%低くなると結論付けています。

 

厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」では、年齢による違いはありますが、適度な飲酒量は「1日平均純アルコールにして約20g」と定義しています。これは500mlのビール1本分、日本酒1合、ワインは200ml、ウイスキーだとダブルで1杯です。飲めない人は無理に飲む必要はありませんが、適量の飲酒で白内障を遠ざけましょう。

 

 4 糖尿病に気を付ける 

 

糖尿病にならないよう気を付けることは、白内障を予防する意味でもとても重要です。糖尿病は30~40代でも糖尿病性白内障を引き起こします。

 

また最も多くの人が発症する加齢性白内障も、糖尿病によって進行スピードが速まることが指摘されています。日頃からバランスの良い食事と適度な運動を心がけ、健康診断を定期的に受けるなど、糖尿病を患わないよう注意してください。

 

 5 抗酸化作用のある食べ物を摂る 

 

抗酸化作用のある食べ物を積極的に摂取することで酸化による水晶体の混濁の予防効果が期待できます。栄養素としてはビタミンCを多く含むもの(果物・野菜・緑茶・焼きのりなど)、ベータカロチンやルテインを多く含むもの(緑黄色野菜など)、ゼアキサンチンを多く含むもの(緑色野菜など)が白内障予防に効果があるとされています。

南大阪アイクリニック 院長

近畿大学医学部を卒業後、同眼科学教室に入局し、府中病院(和泉市)にて勤務。オーストラリア・シドニーでの研究留学などを経て、帰国後は同大学病院眼科にて医学部講師として、白内障外来および角膜・ドライアイ外来を担当する。

前身の平木眼科を2016年に継承ののち、2018年に南大阪アイクリニックに名称を変更。最新の技術や医療機器を導入し診療に従事。海外ボランティア活動のほか、白内障や白内障手術の正しい情報を発信するオウンドメディア「白内障LAB」の監修も行っている。

【南大阪アイクリニック】 http://www.shoyokai.or.jp/
【白内障LAB】 https://www.hakunaisholab.or.jp/

著者紹介

連載術後に後悔しない「白内障治療」のすべて

誤差ゼロを追求する 渡邊式・白内障治療

誤差ゼロを追求する 渡邊式・白内障治療

渡邊 敬三

幻冬舎メディアコンサルティング

手軽に白内障手術を受けられる時代だからこそ正しい知識とクリニック選びで、術後の視力は劇的に変わる! 患者一人ひとりのQOL(生活の質)の向上こそが白内障治療の最大の目的である。 「最善の白内障治療法」を日々追…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!