菅総理は「学歴は関係ない」とは言ったけど…
過熱した受験戦争への反省からか、日本では学歴社会への嫌悪感が急速に広まりました。また先進諸国の風潮に合わせたように、実力主義、成果主義をうたうようになり、「努力して結果を出せば上にあがれる」と希望を見出せる世の中に変わりつつあります。
また先日、横浜市議の遊佐大輔氏が、かつて、菅総理の秘書になるときのやり取りが話題になりました。
遊佐氏「わたしは高卒ですが、それでも大丈夫ですか?」
菅氏「過去の学歴は関係ない。あるのは、いまと未来だ。一生懸命頑張れ」
これを聞いて「やはり学歴は関係ないんだ」という風潮が強まったように感じます。しかし、このエピソードを聞いて「菅総理=学歴とは無縁の経歴」と勘違いしている人もいるようなので、いまいちど整理します。
菅総理は、高校卒業後に上京。ダンボール工場に就職後、大学進学を目指し数ヵ月で退職します。アルバイトで生計を立てながら受験勉強をし、2年後、法政大学法学部政治学科に合格。卒業後、民間企業を経て、小此木彦三郎衆議院議員の秘書を11年間、横浜市議を2期務め、1996年の衆院選で初当選しました。
このような経歴から「叩き上げの苦労人」とされ、自民党としては海部俊樹以来の「非世襲」、自民党初の「無派閥」の総理大臣と、まさに異例づくしと取り上げられたのです。
ここまでの説明でわかるとおり、菅総理は高卒で就職をしていますが、最終的には法政大学卒。世間一般的にいって高学歴といえるでしょう。また菅総理のご子息も、有名大学を卒業していることは知られています。「学歴は関係ない」と菅総理が言ったことは確かですが、「学歴は必要ない」といったわけでないのです。
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