1世帯当たりの借金額は、全国平均500万円超え
コロナ禍の混乱もあり、漠然とした不安に包まれるなか、貯蓄の重要性を再認識した人は多いでしょう。元々、日本は、貯蓄志向の強い国民性ですが、その傾向がさらに拍車にかかるものと考えられています。
総務省による家計調査(2019年)によると、二人以上の世帯における1世帯当たり貯蓄現在高の平均は1,755万円であり世帯主が会社や官公庁等に務めている勤労者世帯(社長や取締役、理事など、会社団体の役員である世帯を除く)の平均は1,376万円。さらに都道府県別にみてみると、最も貯蓄額の多い「東京都」と、最も貯蓄額の少ない「沖縄県」では、1,678万円もの差になります(関連記事:『都道府県別「貯蓄額ランキング」…1位と47位で1,678万円の差』)。
一方で、住宅や車のローンなど、多くの世帯で負債を抱えているもの。同調査によると、二人以上世帯の負債額(=ローン残高)は平均570万円で、前年と比べ2.2%、金額にして12万円の増加となりました。なお、この数値は負債を抱えていない世帯も含みます。負債を抱える世帯の割合は39.3%で4割弱。これらの世帯に限ると平均1,451万円となっています。
勤労者世帯の負債額は平均855万円で、前年と比べ4.1%、金額にして34万円の増加となりました。この数値も負債を抱えていない世帯も含み、負債を抱える世帯は55.3%と半数以上。これらの世帯に限れば平均1,548万円となっています。
二人以上世帯の負債残高は、40歳未満の世帯で1,341万円と最も多く、年代が高くなるにしたがって残高は少なくなっていきます。また負債保有世帯の割合は40代で66.2%と最も高く、40歳以上の世帯では年齢があがるにしたがい、その割合は低くなっていきます。また純貯蓄額(貯蓄現在高-負債現在高)では、50歳未満世帯では負債現在高が貯蓄現在高を上回り、負債超過となっています。
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