日本人の金融リテラシーの低さ…その原因は?
2020年、新型コロナウイルスの流行という未曽有の危機を前にして、投資・金融への関心が高まっています(関連記事:『都道府県別にみる…コロナ禍で「投資意欲」が高まった県は?』)。そこにあるのは、やはり将来に対する危機意識。昨年の「老後資金2,000万円問題」に続き、企業の業績悪化による収入減に直面。どこか他人事に思えていた老後を見据えての危機意識が一気に高まったといえます。
実際に「いい機会だから投資を始めた」という人も多いでしょう。
そもそも日本は欧米諸国に比べて、金融の知識が低いといわれてきました。金融広報中央委員会は、日本人のお金の知識や判断力である金融リテラシーの現状を把握するために「金融リテラシー調査」を行っています。
そのなかの「金融知識および金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択」では、金融取引の基本に関する正答率は74.0%。金融や経済の基礎、保険、ローン・クレジット、資産形成に関する正答率は5割程度となっています。
都道府県別にみると、最も正答率が高かったのが「香川県」で62.3%。続く「長野県」「山形県」「山口県」「静岡県」が、トップ5の顔ぶれです(図表1)。
そして「株式を購入したことがある」が全体の32%、「投資信託を購入したことがある」が全体の27%、「外貨預金等をしたことがある」が17%で、経験者の実に2割ほどがそれらの商品性を理解しないまま購入したと回答しています。また、回答者のうち38.7%の人は、金融や経済に関する情報を月に1度も見ていないという結果に。
ちなみに金融商品選択時の情報源で最も多いのは「ウェブサイト」で26.8%。「金融機関窓口での相談」「金融機関に置いてあるパンフレット」「テレビ・新聞雑誌等」「家族・友人との会話等」と続きます。
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