都道府県別にみていくと、全国平均を上回っているのは12。そのなかで最も有価証券の保有額が大きいのが「東京都」で402万円。第2位は「奈良県」で304万円、第3位が「神奈川県」で291万円とつづきます。あらゆる面で東京一極集中といわれていますが、1位と2位に100万円程度の差が生じ、ここでも東京一強という図がみえてきました(図表2)。
一方で、有価証券保有額が最も低いのは「青森県」で23万円。続いて「長崎県」「宮崎県」が同率で32万円、「沖縄県」が38万円、「広島県」44万円、「鳥取県」48万円、「福島県」54万円と続きます。「青森県」が突出して「有価証券を保有していない」という結果になりました。
これらの結果と「年収」や「貯蓄額」との相関関係をみていきましょう。「有価証券保有額」と「年収」の相関係数は「+0.69」と強い相関関係にあるといえる水準。また「有価証券保有額」と「貯蓄額」との相関係数は「+0.72」とさらに強い相関関係にあることがわかりました。
「貯蓄を増やしたいなら、投資をすべき」というのが、ひとつの答えだといえるでしょう。
このようにみていくなかで突出すべき存在なのが「奈良県」です。家計調査による年収は、47都道府県中19位。上位ではありませんが、貯蓄額では第8位、そして有価証券保有額では東京に次ぐ第2位。「奈良県」の「投資も貯蓄も好き」という県民性がみえてきました。
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