日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は、10日10日、「世界メンタルヘルスデー」にちなみ、都道府県別に「心の健康」についてみていきます。

 

しかし、そもそも総患者数が多いという都道府県があるかもしれません。そこで総人口に占める精神疾患の割合をみていきましょう。

 

全国平均は0.121%。そのなかで、最も数値が低いのが「栃木県」で0.036%。「鹿児島県」0.037%、「熊本県」0.040%、「群馬県」0.041%と続きます。順位に変動はあるものの、おおむね、総患者数に占める割合と同じような結果になりましたが、最も「心が健康な都道府県」は「栃木県」といえそうです。また全般的に九州や北関東は、精神疾患の割合が少ない傾向にあります。

 

出所:厚生労働省「患者調査」(平成29年)、総務省「国勢調査」(平成29年)より作成
[図表3]総人口に占める精神疾患患者の割合 出所:厚生労働省「患者調査」(平成29年)、総務省「国勢調査」(平成29年)より作成

 

一方で、最も数値が高いのが「福岡県」で0.229%。続いて「京都府」で0.204%、「愛媛県」0.191%と続きます。こちらも順位に変動はありますが、顔ぶれはあまり変わりません。

 

精神疾患というと、よくいわれるのが「天気」です。「曇りや雨が多い」→「気分が滅入る」→「精神疾患になる」という、一度は聞いたことがある流れです。しかし「日照時間」や「晴天日数」、「降雨日数」「雪日数」……さまざまな気象統計との相関係数を調べてみても、精神疾患との相関関係はありませんでした。心の健康と天気との関係は、俗説だといえるかもしれません。

 

一方で「精神疾患患者数」と「年収」には、相関係数は「+0.57」と、強い相関関係にあります。年収が高い都道府県は精神疾患患者数が多いということです。年収が高い都道府県は経済活動が活発で、そのなかでストレスが発生していると考えられますし、お金だけでは心の健康は保てない、ということもいえるでしょう。

 

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