白内障にかかっている人に現れやすい症状…眼科医が平易に解説

白内障は、60代で約80%、80代でほぼ100%と、だれもが罹患する病気です。根治には手術が必要ですが、近年では技術面でも飛躍的な進歩を遂げ、安全性は向上しています。とはいえ、重要なのはその後のQOLです。術後に快適な生活を送るには、患者に適合したレンズを、正確に挿入しなければなりません。ここでは、白内障についての正しい知識とともに、最新の術式を紹介していきます。※本連載は、渡邊敬三氏の著書『誤差ゼロを追求する 渡邊式・白内障治療』(幻冬舎MC)より抜粋・再編集したものです。

眼がかすむ、視界がぼやける、暗いと見えにくい…

読者の皆さんのなかには、自分が「白内障かもしれない」と疑っている方もいらっしゃるかもしれません。今気になるのは「どのような症状があると白内障の可能性が高いのか?」ということでしょう。ここでは白内障にかかっている人に現れやすい症状を挙げてみましょう。

 

ご自分が当てはまるかどうか、日頃の生活を振り返りながら読んでください。

 

 白内障に多い症状

 

★眼がかすむ

★対象(人や物など、見るものすべてを指します)が霧やかすみ、もやなどがかかったように白く見える

★視界がぼやけている

★対象が二重・三重に見える

★夜や暗い部屋で対象が見えにくくなる

★夜の照明や光、日中でも日射しなどを以前より「まぶしい」と感じやすくなった

★右眼と左眼で見え方が異なる

★眼鏡(特に老眼鏡)を作り替えても、すぐに度が合わなくなった

★視力が低下した

★眼が疲れやすい

 

思い当たる項目があった方は、白内障になっている可能性があります。

 

ただ、これらの症状が起きるのは白内障に限ったことではありません。ほかの眼の病気によって起きる場合もありますし、あるいは、その日の眼の調子に左右されている場合もあります。老眼(老視)にも似たような症状が多いものです。

白内障は、眼の「水晶体」が濁ってしまう病気

白内障はごく簡単にいうと、眼の「水晶体」という部分が濁ってしまう病気です。下記の図表1は、眼の構造を単純化して描いたイラストです。このなかで水晶体は、眼の表面に近い部分に位置しています。

 

出典:白内障LAB「白内障とは」
[図表1]眼の構造 出典:白内障LAB「白内障とは」

 

ところで「物が見える」という現象は、どのようなメカニズムによってもたらされるかご存じでしょうか。

 

まず、人間は光がないと眼が見えません。光は「角膜」から眼に入ると「瞳孔」を通り、奥にある「水晶体」に達します。

 

水晶体まで来た光は、さらに奥の「硝子体(しょうしたい)」へ進みます。硝子体は無色透明のゼリー状の組織です。その前面に水晶体があり、後部には「網膜」があります。

 

網膜は視細胞をはじめとした多くの細胞の集合体で、像の形や色、明暗を感じ取り、視神経を通じて、脳に光刺激を伝達し、情報を伝えます。これが「見える」メカニズムです。

 

水晶体は、カメラに例えればレンズに当たり、「ピント(焦点)調節部」の機能を担っています。

 

生まれたての赤ちゃんの水晶体は、見事なほど透き通っています。水晶体は光をよく通しますが、濁ると光は通りにくくなります。まるでレンズが曇りガラスになったような状態といえば分かりやすいでしょうか。この濁りをもたらすのが白内障という病気なのです。

 

また、濁りは最初から水晶体全体を覆うとは限りません。全体が少しずつ濁ってくる場合もありますし、水晶体の一部にポツン、ポツンと現れ、それが広がったり、あるいは部分的に濃くなったりします。

 

濁りの場所により、患者さんに現れる主な症状は異なってきます。視界が白くかすんでぼやけることもありますし、ものが二重・三重に見える場合もあります。なお、水晶体のピント調節機能は、水晶体の周辺を囲む「毛様体」という組織と、そこから水晶体と毛様体とをつなげている「チン小帯」という部分が関係します(図表2)。

 

出典:視力回復の研究ノート「眼筋と視力」
[図表2]毛様体とチン小帯 出典:視力回復の研究ノート「眼筋と視力」

 

水晶体は見る対象の距離に応じて厚くなったり、薄くなったりします。近くを見るときはチン小帯が緩んで水晶体を厚い状態にし、遠くを見るときはチン小帯が縮んで水晶体を薄い状態にするというようにして対象にピントを合わせているのですが、加齢によって水晶体、毛様体、チン小帯の伸縮性が弱まり、ピントをスムーズに合わせられなくなった状態が「老眼(老視)」です。

 

【関連セミナー】

“医師専門”の資産形成コンサルによる

勤務医だけのための投資セミナー~不動産投資~

他の情報とは違うと言い切れる理由があります。

理由はコチラ

南大阪アイクリニック 院長

近畿大学医学部を卒業後、同眼科学教室に入局し、府中病院(和泉市)にて勤務。オーストラリア・シドニーでの研究留学などを経て、帰国後は同大学病院眼科にて医学部講師として、白内障外来および角膜・ドライアイ外来を担当する。

前身の平木眼科を2016年に継承ののち、2018年に南大阪アイクリニックに名称を変更。最新の技術や医療機器を導入し診療に従事。海外ボランティア活動のほか、白内障や白内障手術の正しい情報を発信するオウンドメディア「白内障LAB」の監修も行っている。

【南大阪アイクリニック】 http://www.shoyokai.or.jp/
【白内障LAB】 https://www.hakunaisholab.or.jp/

著者紹介

連載術後に後悔しない「白内障治療」のすべて

誤差ゼロを追求する 渡邊式・白内障治療

誤差ゼロを追求する 渡邊式・白内障治療

渡邊 敬三

幻冬舎メディアコンサルティング

手軽に白内障手術を受けられる時代だからこそ正しい知識とクリニック選びで、術後の視力は劇的に変わる! 患者一人ひとりのQOL(生活の質)の向上こそが白内障治療の最大の目的である。 「最善の白内障治療法」を日々追…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧