不動産とITの融合によって生まれた「不動産ファンド」
クラウドファンディングによって、個人でも数万円という少額から不動産ファンドを購入できるようになりました。つまり「不動産ファンド投資の大衆化」が実現されたのです。
クラウドファンディングとは、インターネット上で「お金を提供したい人」と「お金の提供を受けたい人」を結び付ける新しい金融の仕組みです。
アメリカでは2000年代半ばから普及し始め、個人や中小企業などが小口資金を募る手段として活用されています。日本でも、これまでに累計で380億円以上がクラウドファンディングによってすでに調達されていると推測されています。
まさに「フィンテック(Financial+technology)」時代における不動産とITの融合によって可能となった商品です。
[図表]不動産ファンドに投資できる仕組み
誰もが専門家を使って不動産に投資できるように・・・
実はこのクラウドファンディングを使って、個人が「不動産ファンド=私募ファンド」に投資できる環境が整えられてきています。
本来、不動産投資で成功するためには、質の高い物件を見抜く目利きの力や不動産を適切に管理・運営する能力など専門的なノウハウや知識が求められます。
アセットマネージャー、プロパティマネージャーと呼ばれる不動産の専門家が物件の選択や管理運営を行う不動産ファンドに、クラウドファンディングの仕組みを通じて投資できるようになったことは、いわば「誰もが専門家を使って不動産投資に取り組めるようになった」ともいえるかもしれません。
このように、「不動産ファンド」と「クラウドファンディング」が結び付くことによって投資の初心者でも安全・安心に不動産投資を行うことが可能になりました。次回からは、それぞれの基本的な知識や仕組みなどについて詳しく解説していきましょう。