前回に引き続き、「不動産ファンド(私募ファンド)」の概要を説明します。今回は、不動産ファンドの市場規模などを見ていきましょう。

15兆円を超える不動産ファンドの市場規模

一般社団法人不動産証券化協会によると、私募ファンドが保有する不動産の資産額はオフィスが最も多く、以下、住宅、商業施設、物流施設、ホテル、ヘルスケア、その他の順になります。

 

2006年6月末の段階では全体的な資産運用額が5.5兆円だった私募ファンド市場は、2015年6月末時点で約15.1兆円にまで達しています(三井住友トラスト基礎研究所の推計による)。リートの市場規模は13.5兆円であることから、それを1兆円以上も上回っているわけです。

 

日常で実感する機会は少ないかもしれませんが、日本の不動産は世界から見て非常に恵まれた投資環境であるといえます。

日本のイールドギャップは他国と比べ高い水準にある

下記の図表1は、投資利回りと長期金利との差である「イールドギャップ」の各国比較です。

 

[図表1]各国のイールドギャップ比較(2015年9月時点)

 

これを見ると、日本のイールドギャップは世界で比較しても高い水準にあり、投資するには最適であることがわかります。イールドギャップがあると、レバレッジによって高い収益を得ることが可能になります。

 

また、不動産マーケットが成熟していることも日本の不動産の強みです。日本のリート市場規模は、アメリカに次いで世界第2位です(下記図表2)。これは日本の不動産が取引しやすい状況にあることを示しています。

 

[図表2]各国のリート市場規模比較(2015年4月末時点)

本連載は、2016年3月28日刊行の書籍『ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本書の内容は著者の個人的な見解を解説したものであり、著者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本書の情報を利用した結果による損害、損失についても、出版社、著者並びに本書制作関係者は一切の責任を負いません。投資のご判断はご自身の責任でお願いいたします。

ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資

ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資

小山 努

幻冬舎メディアコンサルティング

投資で資産を増やさなければ、将来の見通しが立たない――。 一般のサラリーマンの間でも、企業や社会保障に頼らずに資産をつくるしかないと、「貯蓄から投資へ」向かう傾向が強まっています。 本書では、理想先な投資先とし…

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