フィリピン不動産マーケット…回復のカギは?
先日、世界で展開している不動産コンサルティング会社、コリアーズインターナショナルが、フィリピンの不動産マーケットの先行きを、以下のように見ているというニュースがありました。
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訳:不動産市場の回復をリードするのは物流とオフィス分野
MANILA, Philippines — The industrial or logistics and office segments are expected to lead the recovery of the country’s property sector amid the coronavirus disease 2019 (COVID-19) pandemic, real estate services firm Colliers International Philippines said.
訳:不動産サービス会社のコリアーズインターナショナルフィリピンによると、2019年に始まったコロナウイルス(COVID-19)パンデミックのなか、産業部門や物流部門、オフィス部門が同国の不動産セクターの回復をリードすると見られています。
新型コロナの感染拡大とロックダウンによって、eコマースの成長は著しく、倉庫をはじめとする物流施設への需要は高まっています。これは日本やアメリカでも同様ですが、フィリピンの場合、物流施設やインフラが諸外国ほど整備されておらず、少々事情が異なります。
ドゥテルテ政権は「ビルド・ビルド・ビルド」と呼ばれる大規模なインフラ整備計画を強力に推し進めています。すでにフィリピン人の多くはスマートフォンを利用していますし、実際、アリババなどeコマースのサイトも展開されていますので、今後、日本や欧米以上に、爆発的な発展を遂げる可能性を秘めているといってもいいでしょう。
また多くのメーカーが中国から撤退する動きが進んでいますが、パンデミック後は、フィリピンがこれらの投資の多くを獲得できるのではないかと見られています。フィリピンの経済産業省では135社の中国企業の誘致を進めてるほか、中央銀行は2020年第四四半期には景気回復が始まると予測。オフィスセグメントの需要拡大も期待されています。
フィリピンのオフィス需要を引っ張ってきたPOGO(Philippine Offshore Gaming Operator=オンラインのギャンブルサービスをフィリピン人以外の外国人に提供する企業のこと)とBPO(Business Process Outsourcing=企業の業務プロセスの一部を継続的に外部の専門的な企業に委託すること)は下降トレンドにあり、マニラ首都圏のオフィスの空室率は、5.3%に達しています。一方、欧米の巨大IT企業のコールセンターを中心としたBPO産業では、社会的距離を満たすためにオフィススペースの拡張の動きが加速するとして、プラス成長への期待が高まっています。
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