「地雷である可能性は否めない」銘柄の特徴は…
■上場ゴール企業の共通項
要するにこの時期というのは、実体のよく分からない会社でも、インターネット関連事業ということで次々と上場することができた、上場基準の緩い時代でした。
そしてそんな時代背景を糧に、大きな儲けを出しているところがありました。未上場企業に対して投資を行い、上場までのサポートを行うベンチャーキャピタルです。彼らは上場を成し遂げると、保有していた株を売り、儲けを出すことで利益を得ています。
上場を支援するベンチャーキャピタルにとっては、まさに上場こそがゴール。上場直後にすべての株を手放したとしたら、その企業の経営が上場以降芳しくなかったとしても、彼らには関係ありません。
このような手法の繰り返しが、新興株バブルのIPOラッシュの最中で、活性化していたという背景があります。
「このIPOは、上場ゴール企業ではないだろうか」と疑問を抱いたら、筆頭株主を必ずチェックしましょう。ベンチャーキャピタルがいくつも入っていて株を大きく占有していたら、地雷銘柄である可能性は否めません。投資には慎重になるべきです。
先ほどの例のアスキーソリューションズのような最悪の道はたどらなくても、上場時をピークにどんどん株価が下がっていく銘柄かもしれません。とはいえ現在は上場審査が厳しくなっており、前述のとおりIPOの数も年々減少傾向です。実体が怪しい企業の上場というのは少なくなってきています。