「大金を失った」81歳母の後悔…一人っ子長男に迫る税務地獄

本記事は株式会社財産ドック著『税理士が教えてくれない不動産オーナーの相続対策』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再構成したものです。最新の法令・税制等には対応していない場合がございますので、予めご了承ください。

相続税額「1億円」一人息子に負わせるわけには…

【今回の事例】Kさん・81歳/子1人(養子縁組)

 

相続の相談に訪れた81歳Kさんという方の事例です。Kさんは3年前に大地主の夫を亡くしていました。その時に相続した財産は、実家や現預金の他にスーパーやディスカウントストア、飲食店などに貸している土地などです。

 

相続した土地の地代収入は、毎年かなり高額で現預金も積み重なっていました。全体の財産の評価額は3億円を超えていることもあって、相続税の試算をしてみると1億円を超える額であるということがわかります。

 

このままだとマズい
このままだとマズい

 

Kさんの場合、現預金も同じくらいあったことから納税資金では最悪困ることはないと考えられました。ただし納税資金で現預金の大半がなくなると、相続人のその後の生活費や土地の管理運営について心配が残るので、もう少し現金を残すようにしたいということでした。

 

しかもKさんの場合には、収入が多かったので、そのまま現預金を溜め込んでおくと相続税率は上がる一方です。税率が上がれば相続税額も増えますので、それに対する対策も講じたいところでした。

 

納税資金の問題がわかったところで、遺産分割についても確認します。Kさんの場合には養子縁組をした50歳の息子が1人いて結婚しています。結婚後に息子の奥さんも養子縁組して養女となっていますが、いわゆる取り子・取り嫁で血はつながっていません。

 

しかし関係性について訊ねると、これがもうベタ褒めでした。息子も奥さんも凄く真面目で献身的らしく、Kさんの夫が亡くなった時もKさんにいつも寄り添って心の支えになってくれていたそうです。息子さんにも20歳を超える子が3人にいて、Kさんはそんな孫たちも大いに可愛がっていました。

 

養子縁組をした子がいる場合、血がつながっているきょうだいが他にいると財産争いに発展しやすいものですが、Kさんのケースでは相続人も夫婦2人ですし、関係も良好ということで遺産分割には何の問題もなさそうでした。

 

やはり問題と感じられたのは高額な相続税です。

貸地・借地・有効利用等の不動産に絡む相続対策に強みをもつ専門家集団。北海道から九州まで全国52 拠点の相談センターを展開する。税理士・弁護士・司法書士・測量士などの専門家集団によるチームコンサルティングで、不動産が絡む問題をワンストップで解決。税金対策にとどまらない不動産の特性を考慮した対策で、さまざまな不動産にかかわる問題を解決に導く。人間ドックと同じように財産も年に一度は健康診断が必要とのコンセプトから、地域の人たちの財産を守るためのアドバイスを行っている。(写真は代表の加藤豊氏)

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