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大きな設備投資を必要としない「小売電気事業」の魅力とは?

2016年4月から電力小売の前面自由化が開始されます。本連載は、関電システムソリューションズ株式会社ビジネスコンサルティング部の最新刊で、2016年1月に刊行された『ウチの会社 電気売るんだってよ』(一般社団法人 日本電気協会新聞部)の中から一部を抜粋し、電力小売ビジネスの概要と開始にあたってのポイントをご紹介します。

市場規模のわりに極めて参入しやすい

これまでにも触れましたが、小売全面自由化の対象となる低圧部門の市場規模は約7.5兆円といわれています。これは通信自由化以来の大きな市場開放です。通信が自由化されて、固定電話から携帯電話、インターネットへと市場が大きく変革したことを考えると、いっそう期待は高まるでしょう。

 

しかも、小売電気事業者は需要家(お客さま)に対して電気を供給・販売しますが、電気がつくられてお客さまに届けられるまでの間、電力供給に要する設備の一切について物理的な関与をしません。

 

小売電気事業者が発電事業者を兼ねて自社電源を保有するケースもありますが、小売電気事業自体は大きな設備投資を要することなく参入できるのです。

 

電気自体が目で確認できるものではないこともあり、電力小売事業は非常にバーチャルな性質を持ったビジネスといえます。自社の商品に触れることなく業務を遂行していくことからも、「在庫を全く抱えず、物流も完全に外部委託しているファブレス企業」あるいは「商社/トレーダー」という方が近いイメージでしょう。

 

そのため、電力小売事業は、市場規模のわりに極めて参入しやすいといえ、通信会社や不動産関連の企業、ガス会社などさまざまな企業が参入を表明しているのもうなずけます。

 

そして、すでに展開している自社の既存事業とのシナジー効果を生みだしたり、あるいはHEMS(Home Energy Management System)や蓄電池など新しい技術を生かした魅力的なサービスを提供することによって、ビジネスが大きく広がる可能性を秘めているのです。

低圧部門の電気小売事業はイメージしにくいが・・・

とはいうものの、低圧部門というマスマーケットを相手にした電気の小売事業は、これまでは電力会社の中に閉じられていましたので、イメージしにくい部分もあるのではないでしょうか。

 

電力小売ビジネスを開始するには、どのような準備と業務が必要なのでしょう。ここからはその概要を見ていくことにします。

関電システムソリューションズ株式会社
経営戦略本部ビジネスコンサルティング部 部長

1992年、慶応義塾大学経済学部卒。住友生命保険、オージス総研、プライスウォーターハウスクーパースなどを経て、2013年より現職。
これまで、電力会社、ガス会社、鉄道会社など、社会インフラ企業向けサービスを多数手掛けており、豊富なプロジェクト・マネジメント経験を有している。現在は、新電力向けビジネスを立ち上げ、事業計画・業務プロセス設計の支援からITの導入まで、小売電気事業者向けサービスに幅広く従事している。

著者紹介

関電システムソリューションズ株式会社
経営戦略本部ビジネスコンサルティング部 シニアコンサルタント
中小企業診断士

2005年、京都府立大学農学部卒。京セラコミュニケーションシステムなどを経て、2013年より現職。
これまで新規事業開発プロジェクトを多数手掛けて来ており、PPS(新電力)立ち上げ企画も経験。現在は新電力向けビジネスを立ち上げ、電力小売に参入する数多くの事業者に対して、事業立ち上げサービスを提供。確かな情報収集力に基づく戦略の提案、実践的な業務プロセスの設計を強みとしている。

著者紹介

連載電気小売全面自由化!「小売電気事業者」になるための基礎知識

 

 

ウチの会社 電気売るんだってよ

ウチの会社 電気売るんだってよ

関電システムソリューションズ㈱ ビジネスコンサルティング部

日本電気協会新聞部

電力の基幹システムを手掛ける関電システムソリューションズが、その知見と経験を生かし、電力小売りビジネス立ち上げのノウハウを記した解説本です。 本書は、電気事業の歴史や電力システム改革の全貌をまとめた[基礎編]、小…

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