日本の博士号取得者、他国と比べて圧倒的に少ない
主要国との比較ができますように、人口100万人当たりの博士号取得者を国別にまとめて表にしてみました[図表]。
2008年、日本の博士号取得者は100万人当たり131人ですから、1万人に1.31人ということになります。国際的には最多のドイツは312人と日本の2.38倍、アメリカは223人でわが国の1.70倍であり、表中では中国を除けば、日本は最も低い状態です。
では、私が入手できた資料の直近年の2012年ではどうなっているでしょうか。ドイツは100万人当たり333人、イギリスは348人、アメリカは255人と相当増加している一方、わが国は125人と2008年に比べて95.4%と減少しているのです。
さらに、わが国の博士号取得者を分野別に見ますと、最も多くを占めているのが医学博士などの医療系分野の博士で、2012年では100万人中48人と全体の38.4%です。一方、私の関係する「法経等」の博士は100万人中8人(実数1011人)と極めて少ない状態です。
◆経営大学院を選ぶ決め手
さて、博士号を取得するためには、まず大学院に入学しなければならないことは、すでに申し上げました。そこで、どの大学院に入るかを考えなければなりません。ヒューマンデザイン総合研究所の「MBAランキング比較一覧情報」によりますと、国際的視野から日本国内のMBAをランキングした著名なものに、フランスSMBG社(1994年設立の教育機関向けコンサルティング会社)主催の「Eduniversal Worldwide Business Schools Ranking」があります。
日本国内のMBAランキングでは、五つ星取得大学は2校で、慶応義塾大学大学院経営管理研究科経営管理専攻と、早稲田大学大学院経営管理研究科ビジネススクールです。四つ星取得大学は、京都大学大学院、東京理科大学大学院など6校が続いているようです。
私が選択ポイントとして考えていたのは、ブランドではなく、経営実務家として最も重視すべき〝経営の実務に直結した論理的な研究ができる〞こと。そして非常に単純なことですが、毎日の〝超多忙な実務をこなしながら通って学べる地域にあり、時間的に現在のビジネスに支障の少ないカリキュラムである〞こと、の2点でした。
初めのうちは、早稲田大学大学院にしようかな、と思っておりましたが、偶然ですが、自宅から徒歩7分くらいのところに多摩大学大学院があることを知りました。