コロナショックで株価は暴落したが…
新型コロナウイルスという言葉がニュースに出始めたころは、日本にはあまり影響がないだろうと思っていた人も多かったことでしょう。しかし、徐々に感染に増え始め株価も大きく下がりました。
日経平均のチャートを確認してみると、2020年1月の時点では、感染はそれほど広がらないとみられていたために、株価は影響を受けていませんでしたが、3月に入って急激に下がっているのが、はっきりと見てとれます。1月の株価が24,000円前後だったところから17,000円を切るところまで行き、暴落したと大騒ぎになったわけです。
現在は2万円台に回復していますが、先行き不透明感は拭えません。株価が下がれば、これまで割高感があり手が出せなかった株にも手が届くようになります。また、医療関係やテレワークの影響を受け、業績が上がる企業もあるでしょう。こうした株を仕込みたいと考える投資家も多くいます。
コロナショックのなかで、割安感のある株は?
自粛要請もあり、旅行業界は大きな痛手を受けています。 ANAホールディングス【9202】やエイチ・アイ・エス【9603】などの株価はその代表的なものといえるでしょう。
ANAホールディングスは、おなじみの全日空です。国内線はもちろん、国際線も数多く就航させていますが、現在かなりの減便となっていることから、しばらくは厳しい状況が続くでしょう。
今回のコロナショックで1,000円以上も値を下げましたが、新型コロナウイルスの治療薬が開発され、自粛制限が必要なくなれば人の往来は再開されます。それまで乗り切れれば、以前のような株価に戻ることも期待できるでしょう。
エイチ・アイ・エスも国内外の旅行が激減していることを受け、2,000円近く値を下げました。ANAホールディングス同様、こうした旅行関連株は、コロナ収束後に生き残れていれば株価が反騰する可能性があるでしょう。
また、メガバンクの株価も下がっています。株価として購入しやすいのが、みずほフィナンシャルグループ【8411】です。コロナショック後、2020年3月13日に108円をつけています。1株200円前後、100株20,000円で購入できて配当金も出ることから、5万円以下で買える株として数年前から注目を浴びていましたから、既に保有している人もいるでしょう。配当金実績は、年間配当で7.5円、100株で750円です。100株を20,000円で購入していても、3.7%程度でしたが、今回の下落時に100株10,800円で購入していれば、6.9%という配当利回りになります。信じられないような利回りです。
ただ、コロナショックで業績が傾けば、これまで通りの配当はされない可能性もあります。
もちろん「さらに暴落する」可能性もある
暴落や〇〇ショック、というと思い浮かべるのは、ブラックマンデーやリーマンショックでしょう。中でもリーマンショックの下落率は酷く、なんと41%も下落しました。
今回のコロナショックは、いまのところ30%程度の下落です。そのため、まだ下がる可能性があるのではないかと考えるアナリストも多くいます。しかし、株価の世界でよくある2番底、3番底の可能性を示唆する声もあることを頭に入れておきましょう。
原油の暴落も続き、相場全体が非常に不安定になっています。つまり、今回一気に下落した株価が、底ではない可能性があるということです。
相場の世界に絶対はありません。まだまだ暴落し、日経平均が14,000円や、最悪10,000円を割る可能性はゼロではないと警戒をしておく必要があります。
ただ、株はFXなどと違い現物買いであれば追証も発生せず、買った銘柄の会社が倒産し、株が紙切れになることはあっても借金を背負うことはありません。新型コロナウイルスは、治療薬やワクチンの開発が進み、いつかは収束するでしょう。先を見通して、将来性のある企業を見極め、応援する気持ちを込めて投資するのもひとつです。
自分で判断し、投資した結果であれば納得ができます。
回復か、再び大暴落か…判断は自分次第
コロナショックによる日本株についてご紹介しました。自粛要請などにより、日常生活にまで影響が及ぶ今回の新型コロナウイルスに危機感を持つ人が大多数で、いつまで続くのか不安でいっぱいの人もいるでしょう。
一方、株式の世界では割安感の出ている株もありますから、早急なコロナ収束を願いながら、銘柄を吟味するのもよいのではないでしょうか。暴落時に仕込めれば、経済状態が元に戻った時に大きく資産を殖やすこともできるでしょう。
ただし、今以上に暴落する可能性は否定できません。安いと思って飛びつくように買った銘柄も、さらに下がることがあると理解して投資を行うことが必要です。情報収集を行い、自分できちんと判断して投資するようにしましょう。