ラッパー、家を買う。少年期の夢叶えた怒涛の男気【クソ物件】

ラッパーの実家は2LDKで自分のテリトリーがなかった

全宅ツイのグル(@emoyino)のツイート

 

「ラッパー、家を買う」youtu.be/ryO2J_3Xmhg″ガキの頃から夢なら一個だけ、俺もいつかは一戸建て″汚れちまった不動産屋さんの心に染み入る不動産ラップ。ぼくちん不動産屋さんに繋いでくれる鎖はスルガ銀行だけやけど、ラッパーの繋がれた鎖は赤銀行なのは内緒。#クソ物件オブザイヤー

 

この街でオレは生きてく。この街でオレは根 を張る。この街でオレは城を構える
この街でオレは生きてく。この街でオレは根を張る。この街でオレは城を構える

 

【どんなストーリー?】

ラッパーの十影氏が放った、自分の城、一戸建てを買った男の物語。

♪~この街でオレは生きてく。この街でオレは根を張る。この街でオレは城を構える~

ダブダブの服を着たラッパーの兄ちゃんが歌う、家を買った清々しい男の覚悟に不動産屋はみな涙し、仕事の意味と使命の重さを噛み締めた。

 

【全宅ツイメンバーの解説】家を買うとは、人生を買うということ。資産価値だけじゃないって忘れるな!

 

ええ曲や。家を買うたことのある人ならわかるやろう。高揚感と新しい生活を始めるちょっとだけ不安の入り混じったあの感じ、「決意」みたいなんも混じっとるわな。男として家族を持って、その家族のために長い長いローンを背負って家を買う。

 

やっと一人前の気がするがな。人生の区切りがついた感じや。わしは思うんや。まだ人類が狩りをして暮らしてた頃。その頃にもたぶんあったんや。ちょっとええ洞窟見つけて家族と住み始めた時の喜びみたいなもんが。それは人間の本能に組み込まれてると。

 

翻って現代人は賢くなりすぎた。小賢しい不動産コンサルタントが語るリセールバリューに血眼になって、ちょっとでも損しないように調べ倒して小賢しく家を買う。何が資産価値や、ちゃうやろ。

 

売った時になんぼになるか考えて家を買う。転売がうまいこといっても儲かるのは1000万か2000万や。人生そんな安いんか? 家を買ういうんはこれから暮らす街を、そしてこれから家族と過ごす人生を買ういうことや。誰のために買うんや? 家族のためやろう? 本能を忘れて頭で家を買うおまえら、「ラッパー家を買う。」を聴け、ラッパーの家の謄本は見るな。

 

【真相を追跡!】チラシを見ていた少年が遂に憧れを手に入れた物語

 

「家を買う」という人間の営みを題材にして、これほどまでにエモーショナルな作品を発表できたアーティストが過去にいただろうか。それがヒップホップ界の住人だというから、なおさら驚く。十影氏が手に入れた一戸建てを訪ねて、話を聞いた。

 

「実家は一軒家だったけど、2LDKで自分のテリトリー(部屋)がなかった。でも、友達の家はデカイし、遊びに行くとチョコパイは出てくるし…。小学3年生の頃から家のチラシを見るのが好きになりましたね。とにかく間取り図を見てました」

 

「自分の城を持つ」という少年時代からの夢を果たすべく、動き始めたのは2010年。だが、当時は金利が高かったこともあり、幼い頃に間取り図を見ていた感覚の延長で内覧そのものを楽しんできた。

 

ただ、換気扇のダクトがどのように伸びているのか天井を開けて確認してみるなどの鋭い視点を持ち合わせているあたり、常人ではない。そんな日々を経て、実際に購入に至ったのは2016年の12月。

 

「太陽の光がすごく入るし、駅から徒歩7分で、寝室のある1階にトイレがあって、リビングがある2階に風呂・トイレがあって、ダクトが出てる場所も理想的。それから、キッチンの横にある窓がポイント高い。自分は煮物をよくやるんで!」と、お気に入りの理由が次から次へとあふれてくる。

 

「この家は建ってから8カ月くらい売れ残ってる状況で。だから、毎日、不動産屋に通って『これはもう中古物件だろ!』ってことで叩きましたね」

 

いかついラッパーに毎日のように来られて叩かれたら、もうたまらない。「実際、かなり安くなった」とのこと。その時の不動産会社の担当者こそ、『ラッパー家を買う。』のPVでハンコを押すシーンに登場している人物だ。

 

「かなり熱心でしたね、彼は。家具を買う時にはニトリまで車を出してくれたし、住宅ローン減税の書類のパンフとかもくれて」というナイスガイ(=舎弟)っぷりで、「おい、飯行こうぜ!」と一緒に出かけるつき合いが今も続く。

 

「彼には本当に感謝してます」というのが本音だ。

いつの日か『ラッパービルを買う。』に…?

◆家に百点を求めるのではなく自分自身で変えていけばいい!

 

『ラッパー家を買う。』はハンコを押した当日から作り始めた。当時、「家、買ったんかい!」という衝撃でヒップホップ業界が沸いたという。その後、2017年4月に楽曲がリリースされると、今度は不動産業界が沸いた。「不動産会社のCMに使ってもらえたらうれしいんですけどね」と本人は笑う。

 

笑っているが本気なので、これを読んだ不動産会社の方々はすぐにでも真面目に検討していただきたい。若者が心を揺さぶられる曲だというファクトを挙げておこう。

 

「この曲を聴いて、『自分も家を買う気になり、本当に買った』っていうやつがライブ会場で会っただけでも5人くらいいて。『俺がハンコを押す時に背中を押してくれました』って…。他にも『これまでずっと賃貸に住んでましたけど、今、内覧に行ってます』っていうやつもいっぱいいて。うれしいですね。この曲を出して良かった」

 

これから家を買おうとしている人たちに向けては、「自分もそうだったけど、10個の理想を用意しておいて、5個でも当てはまればいいいのかなと。すべてが当てはまる家って、億の単位じゃないと買えないんで。そういう金持ちじゃないなら、当てはまらない部分については自分で環境を変えちゃうくらいの意気込みでいけばいい。家に100を求めるんじゃなくて自分自身で変えていけ。そうすることによって、家って120にも150にもなるから」という、子供の頃からの夢を叶えた男ならではの熱のこもった言葉を贈ってくれた。

 

最後に、これから先の夢についても聞いてみた。

 

「自分の力次第だけど、家は4軒くらいほしい。仲間で子供がいっぱいいるやつに安く貸したりして。自分だけ金を持ってて、いい車に乗って、みたいな行ってます』っていうやつもいっぱいいて。うれしいですね。この曲を出して良かった」

 

これから家を買おうとしている人たちに向けては、「自分もそうだったけど、10個の理想を用意しておいて、5個でも当てはまればいいいのかなと。すべてが当てはまる家って、億の単位じゃないと買えないんで。そういう金持ちじゃないなら、当てはまらない部分については自分で環境を変えちゃうくらいの意気込みでいけばいい。家に100を求めるんじゃなくて自分自身で変えていけ。そうすることによって、家って120にも150にもなるから」という、子供の頃からの夢を叶えた男ならではの熱のこもった言葉を贈ってくれた。

 

最後に、これから先の夢についても聞いてみた。

 

「自分の力次第だけど、家は4軒くらいほしい。仲間で子供がいっぱいいるやつに安く貸したりして。自分だけ金を持ってて、いい車に乗って、みたいなのはあまり好きじゃないんですよ。還元したいタイプなんで。みんなでハッピーになっていきたい。それから、ビルもいいですね。なかなかいないじゃないですか、ビルを買ってるやつって」

 

いつの日か『ラッパービルを買う。』を聴くことができるかもしれない。

 

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※ 本記事は、書籍『クソ物件オブザイヤー』(KKベストセラーズ)より一部を抜粋、再編集したものです。

 

 

全宅ツイ

 

全宅ツイ(全国宅地建物取引ツイッタラ―協会)とは、専業大家からブローカーまで、ツイッター上で交流し合う様々な職種の不動産業界関係者によって構成される異端のプロ集団のこと。

不動産業界の面白物件やニュースに登場した不動産などを集めた『クソ物件オブザイヤー』を毎年開催。

また、業界の裏側から社会風刺まで、歯に衣着せぬつぶやきが人気を集め、ツイッターのトレンド入りを果たすほどに注目されている。

著者紹介

連載喜劇と化した不動産取引を6年分凝縮『クソ物件オブザイヤー』

クソ物件オブザイヤー

クソ物件オブザイヤー

全宅ツイ

KKベストセラーズ

6年分の喜劇と化した不動産取引を凝縮! あの「クソ物件オブザイヤー」が、初めて1冊の本に! 「クソ物件オブザイヤー」が脚光を浴びるキッカケとなったのが、2015年に大賞を受賞した「コニファーコート成城学園前II」とい…

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